2017年9月15日
クローガーがレストランを開発、その意図とは?

クローガーがレストランをオープンさせます。名称はキッチン1883、オープンは10月後半、場所はケンタッキー州、マーケットプレイスの新店に作るようです。
ファザードの写真を見る限り店内ではなくて横にくっついている感じで、おそらく店内から出入りもできるレイアウトになっているのでしょう。
提供するのはランチとディナー。
ちなみに1883は創業年だそうです。

グローサラントという表現がありますが、イータリーのように渾然一体とさせているわけではなく、"レストラン併設'という表現が良いようですね。

スーパーマーケットがレストランを開発するのは、最近ではハイヴィーが作ってます。
たしかHEBもやっていたような。
これから増えていくように感じています。

開発責任者がこんなことを言っています。

"Our goal is to create a gathering place that offers a genuinely delicious place to relax and experience our food,"(vice president of culinary development and new business)

"我々の目的は、リラックスし、我々の料理を経験できる、ほんとうに美味しい場所を提供し、人が集まる場を創造することにある"

キーワードは2つ。
"gathering place(人が集まる場)"と"experience our food(食の経験)"

日本でのセミナーでお話ししたこととシンクしてます。
ECと戦っていくためには、徹底的なディスカウントか、人が集まる場所を作るか、2つしかない。
人が集まる場を作るとは何なのか、その答えの一つが、レストラン、というわけです。

鈴木敏仁 (12:22)


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2017年9月13日
人工知能のパテントで負ける日本

Eコマースを含む小売分野の人工知能に関するパテントはグローバルで2012年から5年間で1,200ほど出願されていて、多くがアマゾン、Eベイ、フェースブック、マイクロソフト、IBMの5社が占めているそうです。
Netscribesという調査分析会社が明らかにしました。

国別では、アメリカ、中国、インド、ヨーロッパ諸国、の順番とのこと。

日本は上位になく、日本企業も上位にない。
この分野、日本は負けみたいな感じがしますね。
日本の小売業界は気づいてもいない感じですし。

資料にはアマゾンがリアル店舗の顧客監視システムやレコメンデーションシステムでパテント申請しているという記述があり、おそらく前者は例のレジなし店舗に関わるパテントのことだろうと思うのですが、後者のようにその他の領域でも申請していて、つまりECだけじゃなくてリアル店舗でも考えられる人工知能はどんどんパテントを取ってしまおうということをやっているんですね。
おそらくホールフーズで活用していくことになるのでしょうし、今後さらに買収するであろうリアル小売企業や、アマゾンゴーのような自ら開発するフォーマットでも使っていくのでしょう。

日本の遅れを考えると、暗澹とした気分になります。

鈴木敏仁 (12:12)


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2017年9月11日
グローバル流通最新トレンド2017 ~ 御礼と補足

先週9月6日に開催したセミナーには100人を超える皆様のご出席を賜りました。
遅くなりましたが厚く御礼申し上げます。

さてセミナーで、アマゾンのコアコンピタンスはネット通販ではなく、ましてや日本でよく言われているロジスティックスでもないという話をしました。
今回は補足です。

アレクサが人工知能を使っていることは簡単に分かりますが、他に確実に使用されている分野を2つお伝えしておきます。

1つめは商品レコメンデーション、ホールフーズの買収で新たに手に入るリアル店舗のデータでこれからさらに鍛えられることになります。

2つめはロジスティックス、フルフィルメントや配達スケジュールの決定から調整など、かなりの領域でヘビーに使われているようです。
この技術はおそらくホールフーズのロジスティックスに活用されて効率化に貢献することになるのでしょう。

他にも使われている分野はかなりあると思いますよ。
日本の小売業界、勘違いしているとアマゾンにやられっぱなしになってしまうと危惧してます。

なおこういうことを言っている日本人は今のところ私以外にいません。
これから見方に修正がかかって流れが変わると良いなと思っています。

ところで、ウォルマートのデジタル実験店について、写真つきの説明資料を有料公開してみました。
ご参照下さい。
ウォルマートが実験中のデジタル強化フォーマット

なお来年は9/06に開催するつもりでいます。
ダイヤモンドさんと組むかどうかは未定なので、このブログかTwitterでの告知に注目して下さい。

鈴木敏仁 (12:17)


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2017年9月 1日
グローバル流通最新トレンド2017
セミナー開催日が来週に迫りました。
今年はEコマースを取り上げますが、「ああ、なるほど」と膝を打ってもらえる話になると思ってます。
 
【開催日】 2017年9月6日(水)13:30~16:45 (受付開始 12:45~)
     東京都千代田区内神田3-24-5 (TEL:03-3254-8787)     
【受講定員】 80名(最低開催人数20名)
【受講料】 25,000円(税込)
 
【スケジュール】
13:30~14:30 鈴木敏仁
14:30~15:30 矢矧晴彦
15:45~16:45 対談
 
告知ページはこちら。

 
お申し込みはこちらへ。

 
ぜひご参加下さい!!
鈴木敏仁 (01:05)


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2017年8月30日
[コールズ] 年末までに売場面積を半分に

デパートメントストアチェーンのコールズが今年の末までに売場面積を半分にするそうです。
"operationally smaller through balancing inventory and adjusting fixtures"、在庫と什器の調整でオペレーション的に小さくすると言っていて、つまりフィジカルに小さくするのではなくて在庫量的に半分にするということですね。
リースがありますから店舗はそのままにして、店内ボリュームを減らし、それに沿った什器とする。

店内スペースが余ったりしないのかは不明。
また在庫を半分にすると売上も減るわけで、家賃的にどうなのかという疑問もある。

新店はすでに小さくしていて、リロケーションでも小さくしています。
リースが残っている、リロケーションできない、既存店舗に対する処置というわけですが、収益的にどうなのか、すごく興味がありますね。

今のところ1,100店舗中の300店舗が新たなタイプとなっているそうで、これから増えてくると目にする機会もありそうで、実際に見てからまた書くつもりです。

鈴木敏仁 (11:33)


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2017年8月28日
モールの跡地に建設されるフルフィルメントセンター

アマゾンがクリーブランド郊外のノース・ランドールというところにフルフィルメントセンターを建設すると発表しました。

資料によるとこの場所は70年代に'World's Biggest Mall(世界最大のモール)'として登場した、The Randall Park Mallという名称の大型モールの跡地なんだそうです。
売上が落ちて閉鎖し、2014年に更地となって、デベロッパーの資金調達に地方行政が関与し、アマゾンがリースするかたちでセンター建設が決まった、と書いてあります。
群や市が誘致したんでしょうね。

モールが消えて、その跡地にアマゾンがフルフィルメントセンターをオープンするという、時代を象徴するような話ではないかと思い、取り上げてみました。

鈴木敏仁 (01:00)


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2017年8月25日
アマゾン/ホールフーズ、買収後の計画を発表

ホールフーズの株主が買収を承認しました。FTCは承認しているので、これで計画は滞りなく進むことになりました。
これに合わせて両社がプレスリリースを発表、何をやるかについて4つリストアップしています。

1、月曜日から値下げを開始する。リリースに書かれているのは定番の生鮮主体ですが、これから増やすとも書いてあるので、グローサリーに広げる可能性もあります。これは大方の予測通りというか、これをやらなかったらどうするのという話なので、特筆すべき事ではありませんね。ホールフーズは販管費率の非常に高い企業なので、下げると言っても限界があり、価格勝負をかけられるレベルになるには時間がかかることでしょう。

2、システム統合の後に、プライムをホールフーズのロイヤルティプログラム化する。これは予測通り。私の知る限りアメリカも含めてこれを言っていた人はいなかったのですが、今回の買収の最大の目的はデータですから、これは必然です。

3、ホールフーズのPBをアマゾンが売る。アマゾンのPBをホールフーズが売るということを言っている人が大半でしたが、私は当初から逆だと思ってました。

4、アマゾンロッカーを一部の店舗に設置する。とりわけ日本の識者と言われている人たちやメディアは店舗の宅配拠点化が買収の目的だと書いていましたが、それはないだろうと当初から私は考えていて、ただおそらくロッカーは置くだろうと書いたのですが、これも予測通りでした。

さてではこれ以外にこれから何をするかですが、私は4つ予測しています。
詳しくはメルマガに書きますが、そのうちの1つはインストアピックアップですね。
これは確実にやるでしょう。
ホールフーズ店内の商品、とくに生鮮主体となりますが、これにアマゾンの一般商品をからめる。ロッカーだけではなく、店内商品と一緒にまとめてピックアップできるできるようにする。
すると、オーガニック青果や冷食と、アマゾンが売っている普通のグローサリーと、マーケットプレイスで買った家電やオフィス用品を、まとめてホールフーズで受け取れるようになる。
ウォルマートやクローガーがいま取り組んでますが、手強い競合が登場することになるんじゃないでしょうか。

ちなみに私はジョン・マッキーがいつまで残るかに興味を持ってます。
さっさとやめて、しばらくおいて、違うフォーマットを創業する、なんてことになったら面白いんですけどね。

鈴木敏仁 (09:20)


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2017年8月23日
[ウォルマート] グーグル・エクスプレスに出店、グーグルアシスタントの利用を可能に

グーグルが展開しているマーケットプレイスのグーグル・エクスプレスにウォルマートが出店すると発表しました。
この結果、グーグルによる音声認識デバイスのグーグル・アシスタントを利用した買い物が可能となります。

マーク・ロリーのブログを読むに、グーグル・アシスタントが使えることを強調しているので、そのために出店するようです。
当然、アマゾンのエコーに対抗してのことでしょう。

グーグル・エクスプレスは一ヶ月10ドル、一年間で95ドルという会費制だったのですが、たったいま確認したところ無料に変更する、すでに会員となっている人には差額は返金する、と書いてあります。
ウォルマートを取り込むために無料としたのかもしれません。

またウォルマートは、お客の買物履歴をグーグルに渡すことで、音声による買物を容易にするとしています。

このパートナーシップ、考えるとなかなか含蓄が深いです。
グーグルエクスプレスにはコストコやターゲットも参加しているので、アマゾン対グーグル連合という図式が一つ形成されてゆくのかもしれません。

それと、ロリーがECのトップについてから打つ手が明らかに変わりましたね。
今回のパートナーシップはその変化が如実に現れていると思います。

鈴木敏仁 (12:51)


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2017年8月21日
[ウォルマート] 第2四半期の業績を発表、Eコマースが60%増

ウォルマートが第2四半期の業績を発表、既存店が依然プラスを記録して好調です。

・連結売上高は2.1%増(為替の影響を除くと2.9%増)、米国事業の売上高は3.3%増
・米国ウォルマートの既存店成長率は1.8%増、 来店客数は1.3%増、客単価は0.5%増で、この3つは2012年以来の高い数値
・米国ウォルマートの営業利益高は2.2%増
・ネイバーフッドマーケットの既存店成長率は5.6%増
・海外事業は、売上高1.0%減、営業利益高7.8%減、為替の影響を差し引くと売上高2.5%増、営業利益高2.0%減
・サムズは、売上高2.3%増、営業利益高14.4%減
・Eコマースは60%増

まず米国内店舗の既存店が依然プラスを維持しているのですが、ウォルマートは年数を経た繁盛店舗が多いのでゼロ成長でも御の字だと私は思っており、仮に1%台の成長率でも好調と考えて良いいわけです。何より客数が増えている点が好業績のバロメーターです。

次ぎに営業利益高がプラスである点、人材投資を増やして前年対比でマイナスが続いていたのですが、底を打った感があります。

そしてEコマースが60%伸びている点が注目できます。ジェットのマーク・ロリーが手堅くECを伸ばしはじめていることが分かります。
アナリストの中には、今までウォルマートはアマゾンを追うばかりだったがそろそろ逆にアマゾンが追う部分が出てきた、という人も出てきていて、論調にも変化の兆しが見られます。

ウォルマート、相変わらず調子がいいですね。

鈴木敏仁 (01:39)


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2017年8月18日
[アマゾン] 160億ドルの社債を発行

アマゾンが160億ドル、1ドル110円換算で1兆7,600億円の社債を発行しました。
ホールフーズ買収に対抗馬が出てくるというのが大方の見方だったのですが、実はすでにビッドは終わっていて、アマゾンが最終落札企業だったことが後で分かっています。
この社債の発行でホールフーズの買収はほぼ決定となりました。

なぜ社債なのかは金融のプロではないので私には分かりませんが、資料を読むにプロにもいろいろな見方があってはっきりとは分かりません。
自社株とキャッシュを使うのが普通なんですけどね。

ちなみにアマゾンの期末の手持ちのキャッシュ(および等価物)は190億ドルを超えています。
なのでホールフーズの買収予定額j137億ドルは手持ちのキャッシュでまかなえてしまいます。
アマゾンの財務パワーとはそういうレベルなんです。
ただこの企業は買掛が大きいので、実際には手持ちの現金だけでは買えませんけどね。

鈴木敏仁 (12:39)


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