先週末にWSJ誌が報じたところによると、プロクター&ギャンブルとウォルマートが共同で出資してテレビの2時間ドラマをプロモートするそうです。
単なる広告スポンサーとしてではなく、プロモートする、つまりコンテンツの内容に影響を及ぼすという点で取り組みが新しく、報道されたようですね。
目的は、ほんとうに家族向けのテレビドラマが近年見当たらなくなってしまったのだが、視聴者はこれを求めているということが調査で分かっており、二社が共同で投資してこのニーズに応える、となっています。
投資費用は450万ドル、両社の比率は明らかになっていないのですが、P&Gの方がかなり多いようで、対等というわけではなさそうです。
ですからこの日記のタイトルも本当はP&Gを頭に持ってこなければならないのかもしれないのですが、迷った結果、流通ブログなのでウォルマートとしました。
番組のコマーシャルはもちろん二社のみ、また番組内で商品が出てくるシーンを使うそうです。ウォルマートの場合はPBのグレートバリューでしょうね。
ちなみに番組名は"Secret of the Mountain"4月にNBCで放映予定です。
さて、ウォルマートはここ数年広告予算をかなり上げているんですね。もともと売上高に対する広告費率は極めて低く、上げたと言っても他社と比べるとそれでも低いのですが、しかし分母が大きいですから予算自体はかなり大きい。
参考までに2008年度の広告費は11億ドルで小売業界では1番、アメリカ全体では9位ぐらいではないかと思うのですが、昨年はさらにこれが上がったんじゃないかと言われてます。
またその使い方も昔に比べると洗練されてきていて、これはマーケティング担当役員のステファン・クィンがメーカー出身であることと無関係ではありません。
さらにメーカーとの共同広告をウォルマートは増やそうとしているのですが、ブランド主体としてウォルマートを従とする作り方で、メーカーからお金だけ取って小売主体のコマーシャルを作る業界でよくあるやり方を大きく変えています。
今回のテレビドラマのプロモートも、このマーケティング戦略変更の一環なのかなと感じています。
【追記】
明日より某小売企業の研修が来米し一週間ほどコーディネートです。セミナーが3回、少々ハードなスケジュールなので更新している時間が少なくなりエントリーが乱れると思いますが、ご容赦ください。
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