2011年2月28日
[ウォルマート] 小型フォーマットの名称はエクスプレス

ウォルマートは先週の決算発表時に開発中の小型店舗の名称を公表していました。
エクスプレス、です。

ウォルマート・エクスプレスとか、またはエクスプレスbyウォルマートというように、ウォルマート名が付くのかどうか不明ですが、過去の例からするとなんらかの形式でウォルマート名はつくだろうと思います。

面積は3万スクエアフィート以下というので、坪数で言うと約850坪以下、これは非食品を強化していない一昔前のスーパーマーケットの標準的なサイズといったところでしょう。

一号店は第2四半期中にオープンさせるそう。
場所は不明です。たぶんもうしばらくするとどこからか漏れてくることでしょう。


マーケットサイドはどうするんでしょうね。
なぜこの次の新フォーマットで名称を使わないのか、いろ考えてしまいます。

ミニスーパーではないのか?


今年の楽しみがひとつ増えました。

鈴木敏仁 (05:33)


Bookmark and Share
2011年2月28日
「スプラウツが買収で年商10億ドル超え」Vol.15,No.09

アメリカ流通eニュース

 スプラウツ・ファーマーズ・マーケットがヘンリーズ・ファーマーズ・マーケットを買収した。両社がくっつくことで店舗数は98店舗となり、アメリカの小売チェーンのマイルストーンである年商10億ドルを超える。日本だと1000億円のライン越えと同じだろう。
 5年ほど前にスプラウツを初めて見たときには、そのニッチ性から将来性を感じたものなのだが、わずか5年で10億ドルを超えるとは思ってもみなかった。
 この企業、フォーマットもおもしろいのだが、実はここまで来る経緯も面白いのである。


<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (09:26)


Bookmark and Share
2011年2月25日
[ウェッグマンズ] 40アイテムの価格を年内凍結

ウェッグマンズがPB40アイテムの年内の価格凍結を宣言しました。
目的は、原材料の高騰で商品売価が上がる傾向のある中、価格を固定することでお客に対して安さ感をアピールするためです。

「これらPB商品の原価はここしばらく上がり続けていて、これから年末までも上がり続ける可能性が高い。もしこの原価を売価に反映させたら、4人家族で年間350ドルから400ドルの余計な支出になることだろう」(広報)


ウェッグマンズという企業の店舗フォーマットは勘違いする人がすごく多いんです。総菜や青果といった英語で言うところのフレッシュの売場が素晴らしく、とくにデパ地下並みの総菜売場を見るとウェッグマンズがグルメ型のスーパーに見えてしまう。

しかしながら一方で、紙の山積みしているんですね。
上から下まですべてをワンフロアで実現している驚くべきフォーマットを持っているのがウェッグマンズです。

こういう価格凍結宣言で低価格も率先してきっちりアピールする点に私はウェッグマンズの強さを感じます。

鈴木敏仁 (09:00)


Bookmark and Share
2011年2月24日
[スプラウツ・ファーマーズ・マーケット] ヘンリーズの買収で年商10億ドル超え

先週のニュースですが、スプラウツ・ファーマーズ・マーケットがヘンリーズ・ファーマーズ・マーケットを買収するという発表がありました。
両社がくっつことで売上高は10億ドルを超え、ローカルの新興フォーマットから一躍メジャーなレベルへと飛躍することになります。
店舗数は98店舗。


この二社、実はおもしろいいきさつがあります。

ヘンリー・ボニーという人が創業したオーガニックスーパーマーケットがヘンリーズ・ファーマーズ・マーケットで、1999年にボニー一族がワイルドオーツに会社を売却。
ワイルドオーツがホールフーズに買収されたときにFTCからの指導でヘンリーズをスピンオフ、買収したのがスマート&ファイナルを持っていた投資企業のアポロマネジメント。

一方、ボニー一族が売却した資金を元手に再び創業したのがスプラウツ。

つまり、自分たちが売却した企業を紆余曲折したのちに、また買収して手に入れたということになります。


こういう野次馬的な興味はおいて、スプラウツのフォーマットは実におもしろいです。店作りコンセプトはファーマーズマーケット、つまり産直販売所なんですね。

普通のマススーパーマーケットと競合し、高価格帯のスペシャリティスーパーマーケットとも競合し、さらにリミテッドアソートメントストアのトレーダージョーズとも競合していて、つまりポジションが非常にユニークなのです。


スプラウツ・ファーマーズ・マーケットが拡大基調に
この記事を書いたのは2006年、まだ18店舗の時点で注目していたのですが、やっぱり伸び始めてます。

鈴木敏仁 (12:29)


Bookmark and Share
2011年2月23日
[ウォルマート] 増収増益も国内の既存店は相変わらずマイナス成長

昨日ウォルマートが第4半期と2010年度の決算を発表しました。

[2010年度]
売上高:$418,952M(前年比3.4%増)
最終利益高:$15,959M(前年比6.3%増)
既存店成長率:1.1%減
米ウォルマート既存店成長率:1.6%減

連結では増収増益なのですが、米国内ウォルマートの既存店成長率はマイナスで、新規出店が売上高増を支えたことになります。また海外事業の売上高が14.4%増、サムズの売上高が12.9%増で、国内ウォルマート以外のビジネスが伸びを引っ張っています。

注目すべきはやはり国内の既存店、四半期ベースで7回連続、つまりおよそ2年間、既存店の売上高が落ち続けていることになります。


細かい分析は業界誌とメルマガに書くつもりですが、なんとなく、ウォルマートは低位大型小売企業になったような気がしています。
既存店を未来永劫伸ばし続けるなんて不可能でして、この2年間のマイナスは、新店効果が薄れていることが最大の原因だろうと考えているんですね。

もちろん業革の失敗とか、ダラーストア系の企業にお客を奪われているとか、店頭のエクセキューションレベルが落ちつつあるとか、もろもろ理由はあるんですが、それよりも、マクロの消費動向に売上高が連動してしまうほどの規模になってしまったことの方が大きいのではないかなと。


昨年中頃、第4四半期には業績は上向くと言ってたので、予測がはずれてしまうという点にウォルマートが若干錆び付いてきたような印象を持ちました。


まあでもこう書くとおおげさに捉える人も多いかしれませんが、店頭を見る限りにおいては、ウォルマートは相変わらず強いとは思います。

鈴木敏仁 (03:23)


Bookmark and Share
2011年2月22日
[ボーダーズ] 大手書籍チェーンストアの倒産

本日はウォルマートの決算発表日なのですが、情報が出揃う明日エントリーとするとして、今日は出張していて書くことのできなかったボーダーズの倒産ニュースをまとめておくこととします。

・資産総額12億8,000万ドルに対して負債の総額は12億9,000万ドル
・642店舗中の200店舗を閉鎖する
・5億500万ドルのDIPファイナンスを調達しており倒産中も通常通り営業する

結局のところ、不採算店舗を大量に抱えていて、しかしリース契約があって撤退できなかったことが資金繰りを悪化させた要因なのでしょうね。
サブリースでもすれば良かったんだろうけど、それもできない理由があったんでしょうか。


売上悪化の理由は競合の激化です。
図式は以下の通り。

書籍専門業態 vs 総合業態(ウォルマート、ターゲット、コストコ、サムズ)
リアル店舗 vs ネット販売

この環境で、市場の変化に乗れなかったことが敗因です。


これからどうなるのかについては予断を許しません。
債権者グループの考えによっては廃業もあり得るかもしれないと思ってます。

鈴木敏仁 (02:06)


Bookmark and Share
2011年2月21日
「デジタル化時代の波に乗れなかったボーダーズ」Vol.15,No.08

アメリカ流通eニュース

 先月初頭に書籍チェーンストアのボーダーズが倒産した。サプライヤー(つまり出版社)への支払いでデフォルトを起こして紙面を賑わせ倒産は時間の問題と言われていたことと、10年近く前からすでに業績を落とし始めていていつこうなってもおかしくなかったので、驚くニュースというわけでもなかった。
 昨年9月にビデオレンタルのブロックバスター、12月にはスーパーマーケットのA&Pと、この半年で大手企業が3社倒産したことになる。ブロックバスターの年商は40億ドル、A&Pは88億ドル、ボーダーズが29億ドル、トータルで157億ドル、日本円換算すると1兆5,000億円レベルが一気に破綻したことになる。


<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (09:25)


Bookmark and Share
2011年2月17日
[セイフウェイ] 健康に良い商品をPOPで表示するプログラムを開始

書籍チェーンのボーダーズが倒産しましたが、日本のメディアが書いているでしょうし、詳しくはメルマガや業界紙に書く予定なので割愛し、今日の店舗視察で確認してきたセイフウェイの新たな取り組みについて紹介します。

名称はSimpleNutritionプログラム、ヘルシーな商品をピックアップして、それぞれ何がどういいのかをPOPで表示するプログラムを開始しました。

どういうことなのか、店頭で見て、なるほど、これかと。

大きく目立つサイン
各商品に付けられるPOP
その拡大写真

オーガニック、低脂肪、減塩、カルシウムたっぷり、グルテンなし、といった項目を19、青果には追加で3つ、トータル22項目で分類して、商品にPOPが貼り付けられています。


セイフウェイが数年前から開始した新たな取り組みのテーマはヘルス&ウェルネスで、マーチャンダイジングやPBなどすべてこのテーマに沿って進められてきました。
今回のプログラムもその一環ということになるのでしょう。


個人的には、これが他社との決定的な差別化になるということはないと思うのですが、ヘルシーな食生活の提案に取り組んでいるという姿勢をアピールするにはいいプログラムになるだろうなと感じました。

ただ、この企業はただでさえもともとPOPが多く、さらに差し込みPOPが並んで、よく言えば壮観、悪く言えばPOPだらけで、作業効率を考えたらどうなのかなと感じました。


ちなみにこのアイディア、ダラスのマーケット・ストリートという企業がずいぶん前からやっていて、目新しいことではありません。

鈴木敏仁 (08:02)


Bookmark and Share
2011年2月15日
[コストコ] コカコーラを店頭から撤去

取引価格で軋轢が生じたようで、コストコが店頭からコカコーラを撤去したことが報じられています。

消費を刺激するためにもっと下げたい小売企業と、売価を維持したいメーカーの軋轢は、日本でもよくあることなのですが、コストコはけっこうこれを頻繁に発生させます。
頻繁に生じさせるだけではなく、メーカーが規定している販路以外から安く仕入れてきて提訴されたり、保守的な酒流通を変えるために州を相手取って訴訟を起こしたりと、裁判も辞さない企業です。

現CEOジム・シネガルの師匠だったソル・プライスは、常識はまず疑ってかかり壊すことを厭わない、シネガルの言葉を借りると偶像破壊主義者だったそう。
その薫陶を受けてますから。
おそらくコストコは、価格を下げるということについては手段を選ばない企業文化を持っているのだろうと思ってます。


今回のコカコーラの事例はまさにその象徴でしょう。
コカコーラと戦う小売企業は、アメリカではたぶんコストコだけじゃないでしょうかね。


ちなみにコカコーラとは、確か以前にも軋轢起こしていたような記憶がありまして、これが最初ではないと思います。


<追記>
本日より一週間ほど研修のコーディネートが入るため、エントリーが不規則になりますが、ご容赦の程お願い申し上げます。

鈴木敏仁 (11:43)


Bookmark and Share
2011年2月14日
[ターゲット] 廃棄物の不法投棄で2,250万ドルの罰金

ターゲットがカリフォルニア州から訴えられていた廃棄物の不当投棄で和解し、2,250万ドルをペナルティとして支払うことに先週合意しました。

和解金は支払うが自己の過ちは公的には認めないという条件です。

不当廃棄の内容は、複数の店舗で、ブリーチ、ペンキ、農薬、乾電池、管球、処方薬を含むその他の危険物を、決められた基準通りに処理していなかったとなっています。
下水に流したり、普通のゴミと一緒に捨てたり、といったことをしていて、その理由は廃棄コストの節約にあったと説明されてます。


昨年の5月にこういうニュースをエントリーしています。
[ウォルマート] 廃棄物の不法投棄で和解、2,760万ドルの支払いへ

これを読むと、ウォルマートに対する調査がターゲットにも波及したというような印象があります。


財政危機のカリフォルニアは、こういう重箱の隅をつつくような行政指導をせざるをえないのだと見るのは皮相的過ぎますかね。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (03:28)


Bookmark and Share
2011年2月14日
「ベストバイによるEDLP化の革新性」Vol.15,No.07

アメリカ流通eニュース

 ベストバイの12月の業績は、売上高がマイナス1.6%、既存店成長率はマイナス5.0%だった。昨年末の歳末商戦は総体として悪くはなかったので、ベストバイの不振は目立った。
 理由として挙げられていたのは、ゲームソフト、テレビ、ノートブックPCの需要減で、つまり消費そのものの減退を要因としていたのだが、しかしながら実際は価格競争でも負けたようだ。ウォルマートとターゲットが11月末のブラックフライデーから最低価格帯のテレビを値下げしたのに対して、ベストバイは12月に入るまで値下げを待ち、この数週間の差が売上に少なからず響いたと同社上級役員が語っている。
 この価格販促をやめてしまって、ウォルマート型のEDLP戦略に転換することをベストバイが検討していることが分かった。歴史的に極めて積極的なハイロー戦略を取ってきている家電業界としては実に斬新なアイディアなのである。


<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (09:18)


Bookmark and Share
2011年2月11日
[L.L.Bean] インストアTVにRFIDをからめて実験中

L.L.Beanが店舗でおもしろい実験をしているそうです。
陳列している靴30足にRFIDをつけ、お客が商品を動かすと、そばのTVにその商品の情報が流れるというシステム。またお客が商品をどれだけ手に取っていたかなども記録し、分析できる。

バーコードの代替としての単品RFIDはまだまだ時間がかかりそうですが、こういうアイディアならば価値が出てきそうですよね。

それと、陳列商品を販促するという目的においてはほぼ効果がないということが分かってきたインストアTV(またはデジタルサイネージ)も、このようにRFIDを付けた単品と連動させてコンテンツをフレキシブルに変化させると、効果が出てくるように思います。


まあ、カテゴリーや商品特性にもよりますけどね。
コモディティでは、やっぱり効果は薄そうに感じます。ニーズ系よりもウォンツ系の商品群の方がマッチするでしょう。

鈴木敏仁 (04:32)


Bookmark and Share
2011年2月10日
[ベストバイ] EDLPへ価格政策を転換か

ベストバイが価格政策をEDLPへ転換することを検討していることが分かりました。ブルームバーグ誌が本社役員への取材記事とて報じています。

なぜかというと、いまやスマートフォンでいくらでも店頭で価格比較できる時代で、プライシングの透明性というものもがますます重要になってくるから、と説明している。

大手メーカーと協議中と書いてあるので、メーカーにも要請しているようです。つまり取引条件から取り組んでおり、単に店頭価格をどうこうするだけというわけではないという点で、よくある表面的なEDLPとは違うようです。


価格販促が常態化していて、たぶんもっともハイローが激しい業界が家電じゃないでしょうか。
そういう意味で、このベストバイの動きは極めて画期的と言うことができます。

まあ、FSPやってますし、100%EDLPにすることは不可能だと思うので、一部をEDLPにする、または逆に一部をハイローするだけにする、と言うことになるんでしょうねえ。

店頭での価格ネゴが可能という、前近代的な価格政策を引きずっている日本の家電リテールと、ベストバイはやはり根本的に違うかなと。業態論という本質的なところから違うんじゃないか、とまで考えてしまいます。

鈴木敏仁 (03:14)


Bookmark and Share
2011年2月 9日
【スーパーバリュ】 ビールにプライベートブランドを導入

スーパーバリュがビールに低価格帯のPBを導入すると発表しました。名称はBuck Rnage Light、12缶入りで5.99ドル、アルバートソンズ、ジューエル・オスコなど傘下の全チェーンストアで販売するそう。

先週、ドラッグストアのウォルグリーンPBビールを導入すると発表したばかりで、似たようなニュースが続いてまして、興味を引いたのでエントリーしました。


ビールのような嗜好性強いアイテムは、PBには向きませんよね。
7イレブンが投入してますが、売れているとは言い難い。あとはコストコがカークランドブランドで導入しているのですが、これもよく売れているわけではないようです。


当然、難しいということは分かって参入するわけで、消費に強い回復傾向がなかなか見えないなかで、それだけ今は各社ともに低価格帯(またはオープニングプライスポイント)を強化したがっているということなんでしょうね。

鈴木敏仁 (04:40)


Bookmark and Share
2011年2月 8日
[セイフウェイ] リコール訴訟とロイヤルティマーケティング

セイフウェイがThe Center for Science in the Public Interest(CSPI)という団体から提訴されました。
リコールが発生したときに、FSPカードの運用で蓄積されたデータを使わず、購入した消費者に通知を送らなかったことによって、消費者が不利益を被ったという理由です。

具体的には実際にリコール商品で損害を受けた消費者2人が中心となって、団体がこの2人を代表するかたちで訴訟が起こされているようです。

CSPIは昨年の5月に、リコールにデータを使わないならば提訴すると通知し、しかしセイフウェイがこれを拒否(または無視?)したので、今回の提訴に踏み切りました。


さて、この訴訟の論点は2つありまして、セイフウェイに法的に通知義務があるのかどうかということと、ないとしても倫理的には通知義務があるんじゃないかというということです。

カードを申し込んだときにサインした同意書に、リコールが発生したときに通知するとあれば義務は明らかに生じるわけですが、なければとりあえず義務はない。でも裁判で、明示されていなくてもこういうことは義務がある、と判断される可能性もないわけではない。

一方倫理的には、普通に考えて義務はあるだろうと思います。


なぜセイフウェイがデータを使わないのか。
広報による説明がないのでいまは不明なのですが、なんらかの法的障害を懸念しているのかもしれません。


たしかコストコは会員データを使ってリコール時にお客に連絡していたような記憶があるんですけどね。


この件、日本ではどう対応するんでしょうね?

鈴木敏仁 (02:50)


Bookmark and Share
2011年2月 7日
[ウォルマート] マイケル・デュークの一言

AP通信社の記者がウォルマートCEOのマイケル・デュークをインタビューし、その内容が記事となって出ていまして、興味を引いたのでちょっとだけ紹介します。


おもしろかったのはEメール、受信箱を毎日必ず空にするというデュークに対して、CEOがどうやって受信箱を空にし続けることができるの?と記者が質問、これに対してデュークがこう答えている。

「私のガレージを見ればたぶんEメールとの関連性が見て取れるよ。物事を終わらせないでおくのが嫌いなだけだ。今日その5分間をやらないで明日その5分間費やすよりも、今日5分間費やして終わらせる方を選ぶ」。

PCのデスクトップの乱雑度合いを見ればその人の仕事ぶりが分かると言った日本のとある大手卸の役員がいましたが、ガレージの話は通じるものがあります。


もう一つ引用します。
デュークは昨年の11月末にオバマ大統領を会談しているのですが、そのときのことについて。

「合衆国大統領を訪問したとき、私という個人がそこにいたのではなくて、210万人のアソシエート(社員)と、2億人の顧客の代表としてそこにいたんです」。

こういうシチュエーションで舞い上がってしまって自分の力で会談したのだと勘違いしてしまう経営者が少なからずいそうだけど、デュークは違うということが分かります。
こういう格好のいい一言を本心からさらりと言える人がウォルマートのトップになるんだろうなと、ふと思ったのでした。

鈴木敏仁 (03:13)


Bookmark and Share
2011年2月 7日
「ホールフーズの地産地消プログラム」Vol.15,No.06

アメリカ流通eニュース

 ホールフーズが地産地消型の小規模農業支援イニシアチブを水平展開しはじめた。
 もともとホールフーズはローカル生産者を支援する政策を持っていて、店頭でも生産者の写真パネルを表示するなどしてアピールしてきている。資金を支援するプログラムも持っているし、また一般のスーパーマーケットに比べるとローカル農産物の比率も高い。
 ただ今回のプログラムは自社の業績に直接関与せず、シンプルに地元のローカル生産者を支援するものなので、おもしろい。ホールフーズならではの取り組みと言うことができるだろう。


<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (09:15)


Bookmark and Share
2011年2月 4日
[ラルフス] 過剰請求でペナルティ

過剰請求によってロサンゼルス郡に訴えられていたラルフスが、訴訟事実と争わないことを申し立て、ペナルティの支払いが確定しました。

ペナルティ対象とされたアクティビティは62種類もあり、例えば総菜のフライドチキンがラベルよりも3.5%少なかった、パッケージの重さもチャージされていた、とったものが中心となっています。

郡の覆面ショッパーが14店舗を抜き打ちで調査した結果だそうです。

今回のペナルティは4万3,000ドル以下となっているのですが、ラルフスは2008年に6,500ドル、2009年に1万400ドルを罰金として支払っており、常習犯としてロサンゼルス郡から目をつけられているようですね。

"人的エラーに過ぎず全店でシステマチックに意図的に実施されているものではない。精度を上げるためにさらに努力したい"と同社の広報はコメントしています。


こういう覆面調査って日本ではあまり聞かないように思うのですが、このタイプの過剰請求は発生しやすそうですよね。
店員にルールをきっちりと教育する必要があります。


そういえば、とあるアパレルのチェーンストアで、"レジにおつりが1セント足りないんですが・・・いいですか?"と聞かれて、急いでいたのでいりませんと言ってでてきたことがあると、私の友人が言ってましたね。

前近代的というか・・・

チェーンストアと言っても動かしているのは人間なんです。

鈴木敏仁 (03:02)


Bookmark and Share
2011年2月 3日
[ターゲット] Pフレッシュは期待通りに推移中

大手各社が1月の業績を発表したのですが、ウォール街の予想を超える成長率を記録した企業が多かったようで、消費が回復基調にあるのではないかという見方が紙面に踊っていました。

その中で、ターゲットが予想を下回りました。
売上高3.3%増に対して、既存店成長率が1.7%、予測が1.9%だったのでわずかにとどかなかった。

さてこの決算発表時のコメントで、CEOのステインハフェルが"経済はしばらく難しい局面にあると思うが、Pフレッシュによるリモデルプログラムと、自社クレジットカードによる5%バックプログラムは予定通りに推移している"と説明しています。


私が気になっているのはPフレッシュ、とくに生鮮売場はどうなんだろうということです。売場を見る限りたいした魅力はないのですが、ターゲットはこのプロトタイプに賭けている。

伸びがない部門を縮小し、そのかわりに将来性の高い部門を拡大していますので、総体として期待通りに推移しているというのは分からないでもないのですが、食品売場だけはいまだによく分かりません。


<追記>
出張のためここ数日エントリーができず、失礼いたしました。
いくつか気づいたことがあるのですが、ここか、またはR2リンクにでも書こうと思っています。

鈴木敏仁 (04:44)


Bookmark and Share
ペプシネックス



R2Link QR Code
R2Linkを携帯で!



バックナンバー

最近のトラックバック

2021年1月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            



ソリューションを売れ!
ソリューションを売れ!


Twitter

このブログのフィードを取得
[フィードとは]