ロレアルが傘下のガルニエのヘラカラーにAR技術を導入しました。
使い方は以下の通り。
グーグルレンズで商品を写す⇒グーグルのAIが商品を認識⇒モディフェースのプラットフォームに遷移⇒ヘアカラーをバーチャルに試せる
専用をアプリを使わずグーグルレンズを利用するという点が面白い。
インストールするという手間がないので、グーグルレンズを使える人ならば誰でも試せるというわけです。
ロレアル(というかモディフェース)はどんどん進化してますね。
ちなみにウォルマート500店舗にこれ用の端末も設置するそうです。
CPGメーカーの最近のブログ記事
ネスレが商品トレーサビリティのためにブロックチェーンのOpenSCを利用しての実験を始めると発表しました。
IBMのフードトラストをすでに実験しての次のフェーズという位置づけのようです。
最初に取り組むのはミルクで、ニュージーランドの産地から中東の工場やセンターまでをカバーするとのこと。
次に予定しているのはパームオイルとのこと。
IBMのフードトラストとの違いは、前者がサプライチェーン内のみに焦点を当てているのに対して、オープンSCはサステナビリティや倫理関連データまで拡大しているのと、QRコードによって消費者にデータを公開している点だそう。
ちなみにオープンSCはワールド・ワイルドライフ・ファンドとボストンコンサルティングによる共同イニシアチブです。
IBMフードトラストとは別のフォーマットが使われ始めた、といったところでしょうか。
このブロックチェーン技術を使った食品トレーサビリティは食の安全という観点で非常に大切な取り組みテーマだと思っていて、今のところ蚊帳の外にいる日本は国が音頭を取るべきだとずっと思っているのですが、お上はまったく興味を示さず、RFIDばかりに向いてしまっているのはどうしてなんでしょう。
不思議な現象だと思っています。
ループというスタートアップ企業がクローガーとウォルグリーンと組んで興味深い試みをはじめました。
百聞は一見しかず。
パッケージ(入れ物)は借りもので、中身を詰め替えて、専用の持ち運び用の入れ物(トート)で、届き、消費し、返す、という仕組みです。
これをグルグル回すのでループという名称なのでしょう。
詰め替えをさらに進化させた手法と考えるとわかりやすいでしょうか。
日本では詰め替えはよくある当たり前の手法となっていますが、アメリカでは普及していません。
日本型を経由せず、一足飛びにもう一つ先へ向かう試み、といったところかなと思います。
小売店舗は受け渡し用のハブとして機能させたいようです。
なので小売にどういうメリットがあるのか分からないのですが、手数料が入るようなスキームかもしれません。
現時点で参加しているブランド数は41、アイテム数は81、地域は東海岸の2都市限定となっています。
ゴミが減るという点がカギ、サステナビリティ意識に訴求しそうで、非常に興味深い試みだと思います。
成否のカギは利益を出せるクリティカルマスに達することができるかどうか。
今後に注目です。
バーガーキングが植物由来のパティを使ったワッパーを年末までに全米展開すると発表しました。
今月初頭からセントルイスの59店舗で実験した結果の水平展開です。
パティを作るメーカーはインポッシブルフーズ社。
植物由来ミートを作るもう一社、ビヨンドミートはカールズジュニアと組んでハンバーガーをすでに全店展開しています。
スーパーマーケットも両社のパティを売り始めていまして、植物由来の人工肉がマス市場に徐々に普及しはじめています。
アイスクリームのハーゲンダッツがイギリスでユニークな実験をはじめました。
お客からの注文をオンデマンド型で宅配するのですが、宅配場所を指定する必要が無く、そのお客のロケーションをリアルタイムに把握して、お客が移動してもそれを追って届けるというシステムです。
まず先週の金曜日にFBのメッセンジャーを使いチャットボットで実験し、次にアプリの投入、ということのようです。
メーカーダイレクトでオンデマンド宅配、という点も新しいのですが、ロケーションを追跡するジオターゲティングが加わると、面白さも2倍となります。
位置を追跡することにどれだけの価値があるのかという議論もあるようで、実験してやめてしまう可能性もありそうですが、技術的にはそういうところまで来ているということを我々は知っておかねばなりません。
それとメーカーのデジタル化も待ったなしで、こういう実験をアジャイルにやり続けないと時代に取り残されることになるのでしょうね。
P&Gがプレスボックスというクリーニングのスタートアップ企業を買収しました。
プレスボックスの創業は2013年、高層オフィスビルやタワーマンションのような極小商圏で人口の多い地点にロッカーを設置、ロッカー内に入れられた洗濯物を洗濯して返すというサービスで、顧客はプロセスをアプリで管理できます。
ロッカーはシカゴに250ヶ所、ワシントンDC、フィラデルフィア、ナッシュビルに250ヶ所、また今月中にダラスでビジネスを開始するそうです。
P&Gの意図は傘下のタイドスピンとの統合のようですね。
タイドスピンは2016年にP&Gとデジタルインキュベーターが共同でスタートした会社で、洗濯物を玄関の外に置いて、注文すると取りに来て、選択して持ってきてくれるというビジネスです。オンデマンド型クリーニング、と称してます。
家とロッカーという、ピックアップとデリバリーする場所が違うだけですから、双方を統合することは効率化につながります。
P&Gはこのほかにも、タイド・ドライクリーナーズと、タイド・ユニバーシティランドリーというビジネスも持っています。
洗濯ビジネスを実際に運営することが現場のデータ収集を可能にし、新商品開発のヒントになり、既存商品の改善につながり、そして宣伝にもなる、が目的ですね。
たとえばカルビーが直営店舗を営業しているのと同じだと思っていただければ良いかと思います。
ヨーグルトで知られる仏大手食品メーカーのダノンが、傘下の投資ファンドを通して、2020年までに20~25社を買収する計画を持っていることが報じられました。
投資ファンドの名称はDanone Manifesto Ventures、ニューヨークに設立したのが2016年、すでに初期予算1億5,000万ドルの半分を投資しているとのこと。
投資対象は、ヘルシー系のドリンクやスナックに加えて、オーガニック農法など食品チェーン全般をカバーしているそうです。
こういった大手メーカーがファンドを設立しインキュベーションする例は増えていて、コカコーラやP&Gなど大手のほとんどはやってるんじゃないでしょうか。
ただダノンのように買収を目的としているケースは少ないような気がするのですが、どうでしょうね。
みな大々的にはやらないので、情報が限定されています。
こういった動きの背景にあるのは、自社内R&Dには限界があり、優秀なスタートアップを探して育てる、そして最終的には買ってしまう方がゼロから自社でやるよりも結局低コストだという考え方があります。
これは日本のメーカーの自前主義と対局かもしれませんよね。
この変化の早い時代に100%自前主義がサステナブルな戦略なのか、日本のメーカーも考え直す時期に来ていると私は考えています。
本日のウォールストリートジャーナル紙がこういうタイトルの記事を載せています。
Big-Name Food Brands Lose Battle of the Grocery Aisle
有名ブランドがグローサリーストアの棚スペースのバトルに負けているという内容です。
生鮮や総菜といったフレッシュカテゴリーのスペースを拡大する企業が増えて、そのためグロサリーのスペースが減っているという内容で、つまり有名ブランドが負けているのはフレッシュ商品との競合という意味です。
これはアメリカのスーパーマーケットが店舗を改装するときのトレンドとなっているのですが、私がこのことにはっきりと気づいたのがシカゴのマリアノズを7年前に見てからで、WSJ紙もマリアノズを取材してインタビューを載せています。
メジャーな一般メディアがこれに気づいたということは、このトレンドもそろそろ本格的になってきたということを意味していますね。
自分が企画させていただいている研修ツアーではこの10年ぐらいシカゴにばかり行っています。
私が自分で企画した視察ツアーもシカゴです。
アメリカ小売業 シカゴ集中視察ツアー
昨年あたりからセミナーでの話もこのあたりが中心になっています。
はからずもWSJが私の意図を裏打ちしてくれました。
小さな萌芽を見つけて、大きくなると予測し、そしてそれが本当にそうなるは、私のような仕事をしている人間にとっては"冥利に尽きる"といったところです。
ボトルウォーターの消費量が炭酸飲料をはじめて上回ったそうです。
ボトルウォーターの昨年一年間の総消費量が一人当たり39.3ガロンだったのに対して、炭酸飲料は38.5ガロンでした。
ただし売上ベースでは、炭酸飲料は395億ドルで、ボトルウォーターの213億ドルに大きく水をあけています。
この件について、ビジネスインサイダーが面白い記事を載せていました。
水道水でもボトルでも大きな違いはなく、またボトルの方はエコではないのだが、ボトルの方がヘルシーなイメージがあり支持されている。
これはすべてマーケティングのおかげだと。
マーケティングに長けた炭酸飲料メーカーがボトルウォーターを売ってますから。
まあ要するに、炭酸飲料メーカーは水でちゃんとヘッジしているわけですよね。
いろいろ考えてしまうニュースなのでした。
ハリーズは先週ポストしたダラーシェーブクラブの競合で、サブスクリプションモデルでひげ剃りの替え刃を売る会社です。
会員数は公称200万人以上、ダラーシェーブクラブが320万人なので後を追っている企業ですね。
詳しい経緯ははっきりしませんが、ダラーシェーブクラブのコピーなのかもしれません。
ターゲットが取り扱いはじめると言うことは、ネットで生まれたブランドが店頭に並ぶと言うことになります。
ダラーシェーブクラブをユニリーバが買収し、非常に高い確率でその商品がこれから店頭に並ぶだろうと私は予測していたのですが、その前に店に並べてしまおうということなのかもしれません。
タイミングが良すぎるので、以前から話が進んでいたのかもしれませんね。
成功するのかどうか。
いろいろ考えるに、本件は非常に興味深いケースだと思っています。
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