数日前から噂が出ていたのですが、ウォルマートが傘下のアズダをセインズバリーに売却することで合意したと発表しました。
ただし完全売却ではなくて、ウォルマートはアズダ株を42%保有する大株主として残り、現アズダ幹部が取締役にスライドするとのことです。
セインズバリーとアズダを合わせるとシェア30%を超えて、テスコの28%を上回るようです。
相当な寡占となり、当然のことながら当局の認可が必要で、店舗売却といった紆余曲折があることでしょうし、不可になる可能性もあります。
ウォルマートがアズダを買収したのは1999年のことで、当時は海外のプライオリティが高かった時代でした。
高値買いしたとも言われていたのですが、業績はよく、オペレーションでウォルマートが学ぶことも多くて、海外事業ではトップクラスの位置づけでした。
ところが2年ぐらい前から売却の検討をし始めたようで、原因の一つはアルディやリドルといったハードディスカウンターのイギリスでの伸長にあると見られています。
ウォルマートの現在のトッププライオリティはEコマースで、これはインドでフリップカート買収で動いていることからも分かります。
時代の変遷を感じますね。
ウォルマートが買物代行サービスを提供するドアダッシュと契約しました。
これでウォルマートが利用している企業は、ウーバー、デリヴ、ポストメイツ、そしてドアダッシュと、4社となりました。
この4社で年末までに100都市をカバーするとのこと。
面白いのはウォルマートの短時間宅配戦略にインスタカートの名前がまったく出てこない点にあるのですが、自社アプリでコントロールしたいインスタカートと、買物代行としてのみ役割を果たして欲しいウォルマートと、戦略が合わないようですね。
買物代行ビジネスを主軸に大きくグループ分けすると、ウォルマート連合、ターゲット/シップト、アマゾンプライムナウ、インスタカート連合、という図式ができあがってきているような感じです。
かねてから噂の出ていた、自家用車のトランクに宅配するサービスをアマゾンが開始しました。
名称はアマゾンキー、これは留守宅のドアを開けて中に配達するプログラムですね。
所有者がいない場所に宅配するサービスをアマゾンキーで総称しているようです。
・37都市
・シボレー、ビュイック、GMS、キャデラック、ボルボの5ブランドで、2015年以降のワイヤレスでつながるコネクテッドプランを実装している車が対象
・お客が提供する住所の2ブロック以内に車は停車していなければならない
・宅配時間枠は4時間
・ドライバーがアプリを使って車のトランクを開ける前に、アマゾンが状況を確認し承認する
・もし車への配達が不可能だった場合、セカンドオプションとして指定されている場所に配達する
・配達後にその場を去る前に、車のドアが閉まっているかどうかをアプリがドライバーに再確認させる
勤務先の駐車場に止めている車に宅配してもらう、なんてことが可能になります。
留守宅宅配よりも車の方が気分的には安心なので、普及するような気がしますね。
アマゾンビジネスのプラットフォームを使って大手病院に薬やメディカルデバイスを売ることを模索してきたアマゾンが、プロジェクトを中止したと報じられました。
理由は病院が従来の調達手段からアマゾンへ変更することに興味を示さなかったことと、低温で管理するコールドチェーンをアマゾンが持っておらず、新たに構築するには相当な投資が必要となってしまうためアマゾン自身が諦めたこと、の2つだそうです。
ただしアマゾンは新たなサプライチェーンを作る必要のない低リスクのメディカルデバイスはすでに売っていて、これを継続しながら新たな参入の道を再検討してゆくそうで、完全に諦めたわけではない模様。
それと消費者向けの調剤ビジネス参入も依然検討中だそうです。
ドラッグビジネスへの新規参入の障壁はアマゾンをもってしても壊すことができないということのようですね。
シアーズが16店舗をネットでオークションにかけていると報じられました。
不動産企業とオンラインマーケットプレイス企業がパートナーを組んでプラットフォームを開発、デベロッパー、リテーラー、REITなど200社がすでに興味を示しているそう。
記事のタイトルには"Click to Buy"とあります。
商業施設をクリックして買う、ということを強調しているわけですね。
画面のボタンをクリックして大型店舗を買ってしまう時代の到来です。
ベストバイが7年ぶりに新店を出すそうです。
場所はソルトレイクシティの郊外、面積は36,000sqf(3,345㎡)、時期は今年の秋。
家電はネットの影響を真っ先に受けた分野で、それとCEOの継承の失敗という、2つの要因でベストバイは業績不調に陥っていました。
ただ企業文化という根本部分に手を入れつつ、デジタル化を推進し、この2年ぐらいに復調しました。
この新店はベストバイの復活の象徴、と言っても良いでしょう。
リアル小売企業がやられっぱなしみたいな論調が多いですが、そういうわけでもないのです。
アルバートソンズがミールキットのスタートアップ、プレイテッド(Plated)買収したのは昨年の9月のことでした。
その後、北カリフォルニアのセイフウェイ20店舗、シカゴのジューエルオスコー20店舗の、トータル40店舗で実験販売してきたのですが、今年の末までに全米の数百店舗へと拡大すると発表しました。
ウォルマートがミールキット取扱店舗の拡大を発表したり、ブルーエプロンが店頭販売への進出を発表したりと、ミールキット市場はここに来て一気に活性化し競合が激しくなってきています。
ウォルマートには健康保険会社のヒューマナ買収で協議中という話があるのですが、少し長くなるのでここではおいて、もう一つ、ネット調剤のスタートアップ企業の買収で協議中という報道がありました。
社名はPillPack、買収額はおそらく10億ドル弱、こちらもヒューマナ同様にもの別れに終わる可能性があるということなのですが、私が興味を持ったのはこういう新興企業が存在するのかと言うことと、これをウォルマートが買収しようとしている点にあります。
PillPackがやっていることを簡単にいうと、多数の薬を時間を決めて服用しなければならない患者向けに、複数の薬をワンパックにし、専用のディスペンサーを用意し、服用しやすい環境を作るというと言うことです。
それともちろんファーマシストとチャットできるようなデジタル環境も整えている。
こういう会社をウォルマートが着目するわけですね。
普通ならウォルグリーンかCVSかなと思うのですが、金額で負けたのかもしれないですね。
ちなみにアマゾンも買収交渉したことがあるようですよ。
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