2005年11月25日
歳末商戦の行方は・・・?

IMGA0092.jpg
米国の歳末商戦が24日から本格的に始まりました。
感謝祭(11月の最終木曜日、今年は24日)翌日の金曜日はブラックフライデーと呼ばれ、一年で最も店舗が混雑する日と言われています。

今朝のニュースではウォルマートが出ていましたが、前日から行列ができはじめて、朝6時の開店からお客がなだれ込んだ模様(笑)

どうやら24時間営業にしてしまっているリテーラーもあるようです。

我が家はというと、サンディエゴ近郊のアウトレットに行ったのですが、まず車をとめるスペースを探すのに苦労し、そしてギャップなどの人気店舗はレジ前に行列ができていて、買うのも一苦労でした(笑)

この写真はコーチの店舗前の行列です。
入場制限ですね。
日本人だけじゃなくて、米国人も並ぶんです(笑)
コーチの人気を実感しました。

鈴木敏仁 (04:50)


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2005年11月23日
スキャンエラーの比率

スキャン価格と棚札の価格に差が出ることを英語でスキャンエラーと言います。
このスキャンエラーをネタにして、アンチウォルマート運動に余念がない食品労働組合がおもしろい数値を発表しました。

ウォルマートのカリフォルニア60店舗、イリノイ78店舗で調査したところ、前者で8.3%、後者で6.4%、というエラー比率が出た、ということです。

米国にはNational Institute for Standard and Technologyという機関があって、100アイテムをスキャンした場合、2つを超えてはいけない、という標準を設定しているのだそうです。
つまり2%ということですね。
98年の業界平均の調査では3.35%だったそうです。
こういう研究機関があるのが、いかにも米国らしい(笑)

ウォルマートは当然反論してます。
内部調査では2.4%で、NISTの業界平均値よりも小さいと。

組合による調査結果に信憑性があるかどうはここではおきます。

03年、アルバートソンズがこのスキャンエラーで地方自治体に対して185万ドルの罰金を支払っています。
細かい数値は省きますがこのときの調査結果では、4回の買い物に対して1回はオーバーチャージがあり、1回について平均93セントよけいにチャージしていた、のでした。
米国消費者の来店頻度はだいたい年間70回くらい、すると17回はオーバーチャージがあって、すると年間トータルは15.81ドルとなるわけです。
毎回アルバートソンズに行くわけでもないでしょうが、理論上はこうなる。
小さな数値ではないですね。

この問題、日本ではほとんど表面化していないような気がします。
100%エラーのないシステムなんて存在しません。
店頭では日常でお客とのトラブルは発生しているが、その都度対応して、問題として顕在化させていない、ということでしょうか。

米国では地方自治体が覆面でエラー調査をしてます。
日本でもやってみる価値はあるような気がします。
結構悪い数値が出るような気がするんですけどねえ(笑)

鈴木敏仁 (09:32)


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2005年11月22日
マイヤーがテスコに買収される?

という話が、業界メディアに出ています。
資本の49%を総額45億ドルで買うとか。

テスコの噂はアルバートソンズ買収に集中してきているのですが、マイヤーという伏兵が現れました。

マイヤーはウォルグリーンのように買収するのもされるのも戦略として持っていない企業なのですが、気が変わったということはありえる話ではあります。

鈴木敏仁 (04:16)


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2005年11月21日
リズ・クレイボーンがJジルに買収オファー

アパレルメーカーのリズ・クレイボーンが18日に、専門店チェーンのJジル(J.Jill)に買収を持ちかけました。17日の株価に対して41%のプレミアムを乗っけた一株18ドルでのオファーで、総額は3億6600万ドルとなります。
翌日株価は高騰してこの18ドルを上回り、21日現在も18ドル前後で推移しています。このことは、他の買収企業が現れるか、またはJジルがさらにプレミアムを要求するであろうと市場が判断していることを意味しています。

リズ社は実は8ヶ月前に買収を持ちかけ、一度断られた経緯があり、今回のはカウンターオファーなのですが、英語表記はUnsolicited Offerとなっています。
求められていない(頼んでいない)買収オファーと言う意味です。
Hostile、つまり敵対的という表現ではないところがおもしろい。

まあ要するに、敵対的買収の一つ下のレベルということなんでしょうね。
Jジルがあからさまに拒否していないからでしょう。
日本語の正式な訳語が見つかりませんでした。
友好的買収か、敵対的買収しか、2つしか見当たらない。

受けて立つJジルの取締役会は、これからもう一度検討する、一般株主は今のところアクションは取らないでくれ、という声明を発表しています。

リズ社は主にデパートメントストア(Dpt)で自社ブランドを販売していますが、Dpt業態がここ数年合従連衡が激しく、取引先が集約されてしまい、アカウントの分散の必要性が生じてきているのが、買収攻勢の理由だそうです。
もともとこの企業はブランドの買収で大きくなってきていて、今回のオファーもその一環ということになります。

176店舗を持つJジル側はというと、35歳以上の高所得な女性、というターゲット層を狙う企業が多く(例えば絶好調のチコス)、競合要因で業績を落としていて、第3四半期までで赤字となっています。
一方カタログ/ネットが好調で、リズ・クレイボーンの狙いはこれだ、と言う話もあるようです。

鈴木敏仁 (04:54)


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2005年11月18日
ホールフーズがライブロブスターの店頭販売を見直し

米国のSMは、スペシャリティ型のSMはとくに、生きたロブスターを水槽に入れて店頭で売るケースが多いのですが、これはアメリカ人がロブスター好きであることと、店頭の雰囲気を作るため、の2つの理由が考えられます。

ホールフーズも水槽を置いて売ってますが、これを見直すことにしたそうです。
同社の動物愛護スタンダードに合わないとか。
サプライチェーン上の取り扱いも見直し、店頭でも自然に近い環境を作れない限り、販売を中止するかもしれないとしてます。

まあ確かに、かわいそうと言えば、かわいそうなんですが。
しかしですねえ。牛の屠殺なんて、鮮魚に比べればさらに凄惨そのものでして・・・。
それを、一杯食べてるわけですしね。

捕鯨に反対するマインドと共通するものを感じます。

アングロサクソンのナイーブさは、アジア人のナイーブさとは微妙にずれていて、このあたりは非常に分かりづらいです。

鈴木敏仁 (04:55)


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2005年11月17日
ますます早まる米国の歳末商戦

BestbuyCoupon1.jpg
米国の歳末商戦は、サンクスギビングデー(感謝祭、11月最終木曜日)翌日の金曜日から始まり、12月のクリスマスで終了します。
お中元がない米国の場合、この歳末にギフト需要が集中するため、この1ヶ月間の売り上げに対する比重は半端ではないものとなるわけです。

そして、商戦が始まる11月最終金曜日はブラックフライデーと呼ばれ、この日から日曜日までの3日間の出足が、歳末の行方を占う試金石となるわけです。

さて、家電DSのベストバイは数年前よりロイヤルティマーケティングを導入し、カード所有者に限定したプロモーションを実施しています。
業界と異なる点は、カード取得に年会費がかかるところにあります。かなり排他的なカードプログラムと言うことができるでしょう。

私も会員なのですが、1週間ほど前にダイレクトメールが届きました。
明日18日(金)から21日(月)までの4日間のみ、会員限定の値下げプログラムです。

これが何を意味しているのかと言うと、たぶん、歳末商戦が始まる一週間前に、勝負をつけてしまおうとしているのでしょう。
つまり、ベストバイは、歳末商戦を前倒ししようとしているわけですね。

これを知った各社は、来年さらに早めるかもしれません(笑)
さて、どこまで早まるのやら・・・。

ちなみにターゲットは、28日は朝6時から開店するのですが、オンラインで登録した人に対してモーニングコールをかけるサービスを提供しています。開店が早いから、電話でおこしてあげますよと(笑)

熾烈な戦いの幕が、まもなく切って落とされます。

鈴木敏仁 (07:59)


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2005年11月17日
イギリスのテスコに分割案

英国のSMチェーン、テスコに分割案が出ているようです。
The British Office of Fair Tradingという組織が、Competition Commissionに勧告するかどうかを検討しているという話を、英国の新聞が掲載しました。

テスコは現在食品シェアで30%を超えていて、独占状態にあたるのではないかという批判が出ています。

ちなみにウォルマートはというと、2010年ごろまでに全カテゴリーで30%を占めることを目標としています。
例えば紙おむつやヘアケアカテゴリーではすでに30%を超えていますが、青果9%、精肉0.9%など生鮮は弱いのが現状です。

目標の30%に達することは今の勢いだとありえるでしょうが、そこでFTCがどう判断するかが見ものです。
独占を排除する目的は、寡占によって価格がコントロールされることで消費者が不利益を被るからですが、ウォルマートは価格を下げ続けているため、独禁法に抵触することはないと言われているからです。

要するに、独占状態を作った企業がどう動くか、これがカギとなるわけで、これはテスコにもあてはまります。
つまり、テスコは30%のシェアを利用して価格を上げているのかどうか。
これがテスコが分割されるかどうかの判断基準となるのでしょう。

鈴木敏仁 (03:10)


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2005年11月15日
イケアのアンチビューロクラシーウィーク

イケアはスェーデンに本拠を置く、世界中に226店舗を展開する家具チェーンです。日本にも再進出したので知っている方も多いことでしょう。
この企業の本質は、'組み立て家具をショールーム形式で売る'という販売方法を確立した点にあります。組み立て家具をショールームとして売るリテーラーは、たぶん世界中にいまだにイケアだけではないでしょうか。唯一の企業なんです。

個々の家具の品質は価格なりで決して良いものではないのですが、ショールームとすることでものすごく良く見せてしまう。ここがミソでしょう。
例えば本棚は、5年くらいで棚板が本の重さで歪んできます(笑)
我が家のたんすは10年ほど前にイケアで買ったものですが、開けるのに力が必要となってきましたし、取っ手がはずれかかってきてます。
子供用に小さな椅子を買ったのですが、粗悪品で、半月ほどで捨ててしまいました(爆)

こういう低価格品を必要とする層が、世界中にはたくさんいるというわけです。
でもねえ、品質にうるさい日本人が、これを支持するかどうかは・・・。

さてこの企業、毎年アンチビューロクラシーウィークなる週を設けているそうです。
この週は、本社の幹部は全員店に行って、フロアかレジに立たなければならない。
例外はなくて、CEOも売り場に立つのだそうです。
売上高177億ドル、日本円で2兆円を超える売り上げを上げている企業の社長が、年に一回は売り場に立つ。

日本での成否は別として、これはものすごく大切なことではないかと。
経営者が現場主義であること、これが良い企業の条件である、これが私の持論です。
我が国の大手といわれている小売企業の、いったい何社の社長が、年に一回売り場に立っているでしょうね・・・。

鈴木敏仁 (04:54)


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2005年11月12日
米国CPGメーカーの流通戦略

某メーカーさんの社員研修の講師として1週間ほど出張してます。

今回私は米国メーカーの商品政策を調査すべく、訪問する店舗のうち全SM、Dgs、DSで、某米国メーカーのある品目につき、徹底的に店頭調査をしました。
最終的には3都市、20店舗で調査することができました。

実は、このメーカーはある流通戦略を商品でやっているという仮説がもともとあったのですが、調査結果はまさにそのとおり、ほんとうにおもしろい結果を得ることができました。

残念ながらここでは詳しく話せません。
12月に開催される流通経済研究所主催のセミナーで、これについての分析結果を話そうと思ってます。

鈴木敏仁 (03:22)


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2005年11月 8日
米国でのBSEに対する低認知度はロビーの勝利?

Dallas Morning Newsが先週報じたところによると、今年初頭にテキサスで発見されたBSE感染牛についての調査が終了したが、感染経路はまったく分からず、また感染牛とともにいた牛の85%がサプライチェーンに流れ、その行き先もまったく分からない、という結果だったそうです。

米国において、この件については、いつか大問題になるだろうと警告を発する人が識者の間に増えてきているように感じています。日本のように全頭検査すべきだと主張する人も少なからずいます。

しかしながら、政府の態度は完全にノープロブレムで、マスコミもソフトな態度に終始してます。
畜産ロビーが国をコントロールしていることは、明らかだろうと私は思ってます。

ちなみに私が購読しているLAタイムズは、調査が終了したということすら報じていません。
米国市民の大半は、問題そのものを認識していないと思います。

これで、大丈夫なのかなあ...(笑)
ビーフサプライが壊れたら、米国経済は大変なことになるでしょう。

鈴木敏仁 (05:40)


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2005年11月 4日
ウォルマート、商品保証ビジネスに参入

商品保証とは、家電などを買ったときに、「メーカー保証は1年しかありませんが、それ以降もカバーする保険に入りませんか?」と聞かれるあれです。

これって、儲かるようですね(笑)

ベストバイは99年に売上高対比で3.7%を売り上げ、それ以降ディスクローズしなくなりました。
サーキットシティは04年度末で3.3%を占めている。

そして営業利益に占める比率はというと、ベストバイは45%、サーキットシティは100%、というリサーチ企業の予測数値があります。
つまりサーキットシティの場合、これがなくなったら赤字となってしまうわけです。

実はウォルマートが参入するだろうという噂は前からあって、仮に参入したら保証ビジネスの競合が始まるだろうと言われていました。
ウォルマートのことだから、安さを強調するのかもしれません(笑)

私はこういうものにお金を払ったことがないのですが、皆さんはどうですか?

鈴木敏仁 (01:16)


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2005年11月 3日
楽天とTBS問題で思うこと

楽天がTBS株を大幅に買ったときに、名前は忘れましたがいずこかの大学教授が、「タイムワーナーとAOLの教訓を楽天は学んでない」と新聞でコメントしてました。有名な教授みたいでしたね。
AOLとタイムワーナーの合併は、インターネットと既存メディアの融合を戦略的な長期目的としたものでしたが、確かにそのシナジーがなかなか出なくて、タイムワーナーにとってAOLはお荷物となったと言われました。

ところが今米国においては、AOLの価値はうなぎのぼりで、マイクロソフト等の大手がAOL買収に狙いを定めているのが現状です。

アップルが動画を持ち歩ける小型プレーヤーを発表しました。大手テレビ会社が本日放映分を翌日に配信する、ということを考えているようです。つまり、テレビコンテンツをインターネットを使ってダウンロードし、持ち歩く時代が確実にやってくる。

まさにこれです。
インターネットと既存メディアは確実にくっついていきます。
だから楽天がTBSに興味を持つことは、今の時代決しておかしなことではないんです。

このおえらい大学の教授は、過去の事実のみでコメントしているだけであったわけです。
読みが浅い。実に軽薄です。こんなにすぐに状況が変わるなんて、気づきもしなかったんでしょうね。

もう一つ、森永卓郎という経済アナリストがテレビで、「米国ではお金がない人を病院は診察しない、救急病院はお金がない人が来たら拒絶する」、などとのたまわっていました。
これはアメリカの競争社会の弊害について語っていた中で出てきたコメントです。

これはひどい。
もし米国の病院がこれをやったら、世論の集中砲火を浴びるか、提訴されるかして、つぶれるでしょう。
医療というものは、経済合理性が機能しない部分があり、市場原理主義をモットーとする米国でも、すっぱり割り切れないところはあるんです。
その病院が医療費を支払えない人をどのくらい診ているか、このボリュームで補助金や保険会社などからの給付金が異なるんです。
今にも死にそうな急患を見て、でもお金を持ってないからダメ、と米国人が行動するとこの森本卓郎という人は言っているわけですが、これを聞いた米国人は怒るでしょうねえ(笑)

最近の私の大きな懸念は、アメリカをよく知ったような顔をして、識者がしたり顔で間違いを垂れ流していることです。
流通業界にもこれはとても多い。
私は20年間米国に住んでますが、それでも今でも新しい発見があるんです。ああ、あの見方は間違っていたなと。

住んだこともない人が、表面だけを見て、知ったようなことを言う。
木を見て、森を見ていない。
困ったものだと思ってます。

鈴木敏仁 (09:29)


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2005年11月 3日
セブアロットの店長のレベル

DSCF3425.jpg
先日、某大手食品問屋さんと一緒にダラスで店舗視察をしていたときのことです。

事前にミネアポリスでスーパーバリュを訪問し、現在急成長している傘下のセブアロットを見たいと申し入れたところ、本社近くにはないとのこと。
急遽知らべて、ダラスでアポなしで訪問することにしました。

店頭で店長を呼び出し、「ミネアポリスでスーパーバリュに行き、近辺になかったのでダラスで来させてもらった、店内を見たいがいいか?」、とたずねたところ、「スーパーバリュって、何?」と怪訝な顔を返されたのです。

えっ、親会社を知らないの・・・と内心驚き、なんと私がこの店長に、スーパーバリュは食品問屋で、あなたの店舗を所有しているのだよ、と説明したのでした。

このことが示唆している事実とは、こういったバリュー系、低価格系の小型DSは、徹底的な低経費店舗運営に徹していて、店長のレベルもかなり低くて済むような運営手法が確立されているのだろう、ということです。

日本の小売店の店長が、親会社を知らないなんて、たぶんありえないことでしょう。
仮に低価格系の食品DSにおいても、日本ならば高い技術を求めたりしそうな気がする。

セブアロットで私は、見事な割り切りというか、この業態の典型を見たような気がしました。

鈴木敏仁 (03:19)


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2005年11月 2日
カレジェッスキー?

ウォルマートが送り込む西友の新CEOの日本語表記は、エド・カレジェッスキー、だそうですね。こちらで放映されている日本語ニュースで見ました。
英語表記は、Ed Colodzieskiです。

たぶん中間ぐらいの発音ですね、これは(笑)
コとカの中間、ロとレの中間、ジーとジェッの中間、つまり3つも中間発音がある。
英語表記を重視したらコロジースキーだが、発音のみを重視したらカレジェッスキーで、まあだから、今回は両方とも間違いではないようですね。

西友がこれで発表したから、たぶんカレジェッスキーで定着するのでしょう。
こういう場合、今後私はどちらを使うのかで迷います。
意地をはるかどうか(笑)

最悪の例が一つあります。
ホームデポのCEOを日本ではボブ・ナルデリと表記するのですが、これは大間違いです。
Bob Nardelliが英語表記ですが、R音は日本語では伸ばして表記するのが通常ですので、ナーデリが正しい。
もしこれをナルデリと書くならば、ハンバーガーはハンバルガルになってしまうし、ウォルマートはウォルマルトです(笑)

発音を重視したとしても、R音は日本人には聞き取れませんから、ナーデリです。

これについて日本の流通メディアの人に問いただしたところ、たぶん日経新聞あたりが最初に間違って書いてしまって、それが定着してしまったのだろうと言ってました。

私はどうも気に入らないので、ホームデポネタを書いたときは、絶対にナルデリに直さないよう、編集者に念を押すことにしてます。
つまりこちらは、今でも意地をはっているというわけです(笑)

鈴木敏仁 (12:51)


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2005年11月 2日
西友に来る外人CEOの力量は?

ウォルマートが、西友に対する10億ドルの救済パッケージプランをファイナライズした、というニュースが今日報じられました。同時に、ウォルマート・インターナショナルの上級副社長兼COOエド・コロジーズキーが西友のCEOとなる人事も発表されました。

ウォルマートが西友所有株の半分を超えた時点で、経営者を必ず送り込むと私はずっと言い続けてきたので、まさに私のヨミ通りの展開となっています。

もう一つ。
このコロジースキーという人は、もともとはウォルマートストアズ事業部門でネイバーフッドマーケット担当の上級副社長だった人です。フロリダ州タンパに04年初頭にオープンした'アーバン99プロト'という2800坪のスーパーセンターの開発にも携わり、このプロトをオープンさせてから、インターナショナルのCOOへと転籍しています。

チェーンストアエイジ誌に掲載した、「ミニスーパーセンターは、ウォルマート西友の日本攻略用フォーマットか?」(2004/5/1、28縲鰀31ページ)に実はこのあたりのことを書いてます。抜粋しますと・・・。

「この店舗がオープンする1週間ほど前に、インターナショナル事業部門の新人事が発表された。南北アメリカ大陸を一まとめとしてウォルマートアメリカズという部門を新設、インターナショナル事業部門COOのクレイグ・ハーカートがこの新部門のCEOとなり、NM担当上級副社長のエド・コロジースキーがインターナショナル事業部門COOのポストを埋めたのである。
この人事で注目すべきはNM開発の陣頭指揮を執り、今回の'アーバン99プロト'も開発したコロジースキーだ。ウォルマート用小型サイズ店舗の開発を一手に引き受けてきた人物を、インターナショナルのCOOに据えるウォルマートの意図とは何か。小型店舗についての国内外のノウハウの融合を図ろうとしているのではないか、というのが私の見方である。」

小型店舗のついての国内外のノウハウの融合どころか、彼自身が西友の経営にあたることになってしまった(笑)
ウォルマート自身が持つ小型店舗のノウハウを日本で生かそうとする前触れだったわけですね。
融合と私は表現してますが、まあ間違いではなかった。

このアーバン99プロトとほぼ同じ時期に開店したのが西友沼津店でした。
両者のレイアウトは非常に似ていて、私はそのとき、沼津店にはアメリカの意思がかなり反映されているなと思ったもので、これもセミナーなどで随分話したものです。
たぶんこの時点ですでにコロジースキーが関与していたのでしょう。

私はこの人物のリーダーシップ、力量を知りません。
小型店舗に詳しいだけでは、西友を再生させることはできないでしょう。
西友社員のモチベーションアップという、泥臭い取り組みをコツコツとやっていかねばなりません。

外人に日本の小売は経営できない、と言う意見を、私は日本のメーカーからもリテーラーからも聞いてます。

コロジースキーはカルロス・ゴーンになれるのか。
今後に注目です。

鈴木敏仁 (09:04)


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2005年11月 2日
ウォルグリーンが5000店舗目をオープン

ウォルグリーンが10月26日に5000店舗目の店舗を、バージニア州のリッチモンドにオープンしました。
今年度は年間に475店舗の新店をオープンし、2010年までに7000店舗とする目標は達成されることは間違いないようです。

ユビキタス、という表現が一番ふさわしいようです。

この企業の凄さは、この開店数を自己資本でまかなっている点ですね。
借入金がほとんどない。
驚くべき財務体力と言わざるを得ません。

でもこんなにオープンさせて、薬剤師はどうするんでしょうね。
実際、薬剤師不足は深刻となっていて、需給のバランスが崩れて、新卒で年収が10万ドル近いのだそうです。

鈴木敏仁 (04:44)


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2005年11月 1日
メトロ7

DSCF3407.jpg
先週ダラスのウォルマートで、アパレルの都市型新ブランドのメトロ7を発見しました。
アイテム数は10くらい、SKU数にすると30縲鰀40くらいでしょうか。

ファッショントレンドに強いわけではないのでなんとも言えないのですが、まあ昔のウォルマートのダサイ服とは違うなというのは、なんとなく分かります(笑)

主通路沿いで最も目に付くところに置いてあって、売りたいという意思は感じられました。

鈴木敏仁 (11:19)


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