ウォルマートが、西友に対する10億ドルの救済パッケージプランをファイナライズした、というニュースが今日報じられました。同時に、ウォルマート・インターナショナルの上級副社長兼COOエド・コロジーズキーが西友のCEOとなる人事も発表されました。
ウォルマートが西友所有株の半分を超えた時点で、経営者を必ず送り込むと私はずっと言い続けてきたので、まさに私のヨミ通りの展開となっています。
もう一つ。
このコロジースキーという人は、もともとはウォルマートストアズ事業部門でネイバーフッドマーケット担当の上級副社長だった人です。フロリダ州タンパに04年初頭にオープンした'アーバン99プロト'という2800坪のスーパーセンターの開発にも携わり、このプロトをオープンさせてから、インターナショナルのCOOへと転籍しています。
チェーンストアエイジ誌に掲載した、「ミニスーパーセンターは、ウォルマート西友の日本攻略用フォーマットか?」(2004/5/1、28縲鰀31ページ)に実はこのあたりのことを書いてます。抜粋しますと・・・。
「この店舗がオープンする1週間ほど前に、インターナショナル事業部門の新人事が発表された。南北アメリカ大陸を一まとめとしてウォルマートアメリカズという部門を新設、インターナショナル事業部門COOのクレイグ・ハーカートがこの新部門のCEOとなり、NM担当上級副社長のエド・コロジースキーがインターナショナル事業部門COOのポストを埋めたのである。
この人事で注目すべきはNM開発の陣頭指揮を執り、今回の'アーバン99プロト'も開発したコロジースキーだ。ウォルマート用小型サイズ店舗の開発を一手に引き受けてきた人物を、インターナショナルのCOOに据えるウォルマートの意図とは何か。小型店舗についての国内外のノウハウの融合を図ろうとしているのではないか、というのが私の見方である。」
小型店舗のついての国内外のノウハウの融合どころか、彼自身が西友の経営にあたることになってしまった(笑)
ウォルマート自身が持つ小型店舗のノウハウを日本で生かそうとする前触れだったわけですね。
融合と私は表現してますが、まあ間違いではなかった。
このアーバン99プロトとほぼ同じ時期に開店したのが西友沼津店でした。
両者のレイアウトは非常に似ていて、私はそのとき、沼津店にはアメリカの意思がかなり反映されているなと思ったもので、これもセミナーなどで随分話したものです。
たぶんこの時点ですでにコロジースキーが関与していたのでしょう。
私はこの人物のリーダーシップ、力量を知りません。
小型店舗に詳しいだけでは、西友を再生させることはできないでしょう。
西友社員のモチベーションアップという、泥臭い取り組みをコツコツとやっていかねばなりません。
外人に日本の小売は経営できない、と言う意見を、私は日本のメーカーからもリテーラーからも聞いてます。
コロジースキーはカルロス・ゴーンになれるのか。
今後に注目です。
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