2008年4月30日
[セイフウェイ] プライベートブランドのチャネル拡大戦略

昨年末に、Oオーガニックを外食チャネルやアジアで販売する予定であることをエントリーしました。
[セイフウェイ] PB商品Oオーガニックを外部販売

台湾カルフールが販売すると言うニュースもありました。
[セイフウェイ] カルフールでOオーガニックを販売

どうやら本格的な販売へと乗り出すようで、戦略が発表されました。
名称はベター・リビング・ブランズ・アライアンス。

まず取り扱いPBとしてイーティング・ライトを加える。Oオーガニックは文字通りオーガニック商品群ですが、イーティングライトは低脂肪分や高たんぱくというようにヘルシー志向の消費者向けに成分調整した商品群で、Oオーガニックに次いでこちらもかなり伸びています。

次に製造はルサーンフーズが担当する。セイフウェイ傘下でPBを扱っている企業で、ライセンシングなども含めて一括管理する。
そして消費者マーケティングはEMAKワールドワイドという広告会社が、流通マーケティングはクロスマークが請け負う。
このフォーメーションを軸として、米国内の他チャンネルへと拡販をはかる、ということだそうです。

リリースにははっきりと米国内と書かれているので、極論するとウォルマートでOオーガニックが売られるかもしれないということですね。まあこれはありえないとしても、例えばPBが弱いホールセラーと契約して取引先としての中小スーパーマーケットに卸すということがあるのかもしれないです。

Oオーガニックとイーティングライトはコストコのカークランドと並んでアメリカにおける大成功PBだと思っているんですが、その成功を導いたのはメーカーからの人材でして、つまりリテールではなくてメーカーのパラダイムで戦略戦術を構築しているから売れているわけです。品揃えで売るリテーラーにとって、ブランドを創造し育て拡販するのは簡単ではないということを示唆しているんじゃないでしょうか。

例えば、シトリンというOオーガニックを使用して料理を作るレストランを営業したりしている。
スーパーマーケットによるレストラン
こういう包括的なブランディング活動の結果が急速な売り上げ増につながっているわけです。単に商品を店頭に並べているだけではない。


ちなみにこの戦略、自社の商品(またはサービス)を他社でも売るという意味で、ギフトカードのブラックホークと同じ枠組みと言えます。
[セイフウェイ] 傘下のブラックホークがクローガーでギフトカードを販売
セイフウェイ、なかなか考えてますよねえ。

鈴木敏仁 (01:26)


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2008年4月29日
[マーズ] 230億ドルでリグレーを買収

今日は小売業ネタではなくて、食品メーカーネタです。

菓子メーカーとのマーズが、リグレーを買収することで合意したという発表がありました。総額は230億ドル、合併後の両社の売上高は244億ドルとなって、アメリカ国内では2位となるハーシーを大きく引き離して断トツのトップとなります。

ただし、この買収はグローバルレベルの視点が必要でして、世界規模で見ると専業ではないものの菓子ブランドを多数持つネスレが年商1000億ドル超で断トツ、また100億ドル規模の英キャドバリーもアメリカに大きな市場を持ってます。つまり、ネスレ、マーズ/リグレー、キャドバリー、ハーシー、という順位となるわけです。

菓子市場だけでみると、マーズ/リグレーはシェア14.4%となリ、キャドバリーの10.1%を抜いて1位となります。

マーズはチョコレート、リグレーはガムと、中心となる分野が異なるため、今後FTCの査定があるものの、ほぼ買収は承認される見込みです。


この買収、アメリカ市場の問題ではなく、グローバル市場での競合問題が引き金を引いているという点に私は興味を持ってます。インド、中国、ロシア等の発展途上国でガムやキャンディといった菓子市場をさらに強化したいという狙いがあるわけです。

世界の菓子市場は細分化されていて、トップ10メーカーが市場の47%を占めているに過ぎず、残りは各国の中小メーカーがローカルで頑張っている図式なのだそう。これにいま上位集中化のトレンドが発生し、今回のディールが契機となる可能性がある。ネスレ、キャドバリー、ハーシー、そしてひょっとするとクラフトが参戦し、上位集中化に拍車がかかってゆくだろうというのが、業界の見方ですね。


残念なのは、日本のメーカーが入っていないことです。
自動車や家電といったハードな製造業にはグローバルメーカーが一杯存在するのですが、食品業界には希少。
日本の食品メーカーも、人口減による市場縮小が叫ばれる中、海外市場はキーワードであるはずなんです。でもいったん海外に出ると、そこには巨大な資本を持ったグローバルメーカーが存在する。

欧米食品メーカー(だけではなくて、本当は非食品もなんですが)がどんどんサイズを大きくしてゆく中、日本の食品メーカーの動向がとても気になり始めてます。

鈴木敏仁 (01:08)


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2008年4月28日
「マーズによるリグレー買収、激しくなる菓子メーカーのグローバル競合」Vol.12,No.18

アメリカ流通eニュース

 菓子メーカーとしてナンバーワンの売上高を誇るマーズが、同じく菓子メーカー大手のリグレーを買収することで合意した。買収総額は約230億ドル、両社の売上高を単純に合算すると244億ドルとなり、2位ハーシーの49億ドルを大きく引き離して断トツのトップとる。
 マーズの主力カテゴリーはチョコレートやキャンディ、一方リグレーはガムなので、今後FTC(連邦取引委員会)による調査が入るものの、ほぼ買収は成立するものと見られている。
 この買収のインパクトは小さくない。米小売店舗のレジ周り商品がマーズ一色になってしまうかもしれない。またこの買収の動機の一つが実はグローバルコンペティションで、つまりグローバルな菓子市場に与える影響も小さくないのである。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (02:06)


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2008年4月28日
外食業界も業績悪化

新築ショッピングセンターの空室率が高騰するんじゃないかという話を先週エントリーしました。
止まらない建設プロジェクトと上がる空室率

私の頭の中には小売企業しかなくて、入手したレポートも小売企業の倒産や撤退を前提に書いていたりしているのですが、外食産業の影響も大きいんだということに先週のウォールストリートジャーナル紙を読んでいまさらながら気づきました。

内容は外食業界がスランプで、撤退や人員削減が相次いでいるという内容でした。。

▼マクドナルドが3月に既存店成長率マイナス0.8%を記録、マイナス成長は5年ぶりのこと。
▼チリーズやロマノスを傘下におくブリンカーインターナショナルが直近の四半期に3880万ドルの赤字を計上した。
▼ルースズクリス、モートンズ、マコーミック&シュミットといったハイエンドのチェーンが軒並み第4四半期にマイナス既存店成長を記録した。
▼ムーディーズが大手と中堅外食チェーン7社を格下げした。このレベルでは、5社に1社がデフォルトを起こす。
▼ベニガンズやステーキ&エールを傘下に置くメトロメディア・レストラン・グループは、リストラ専門の弁護士事務所を雇った。

見過ごしてましたが、外食業界にも悪いニュースが増えてます。


さらに、外食もオーバーストアなんですねえ。

▼飲食できる商業施設は06年に52万4286ヵ所あったのだが、これは1990年から45%の増加、その間の人口増加率は20%だった。


そういうことで、良くないニュースがどんどん紙面に踊り始めてます。
この外食産業のスランプも空室率に大きな影響を与えるというわけです。


実は雑誌「商業界」5月号に景気の悪化傾向についての記事を書きました。実物を手にしていないのでどういうできになっているか分からないのですが・・・。
書いた時点が2月の末で、状況がまだそれほど深刻化しておらず、各社のコメントもけっこう強気が多くて、それをそのまま記事としたのですが、それからわずか2ヶ月ほどで一気に状況が変わってきていて、参ってます(涙)

ということで、拙文を読まれた方はそういう背景があるんだということをご理解いただければありがたいです。

鈴木敏仁 (01:03)


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2008年4月25日
[デル] ラジオシャック買収の噂

デルがラジオシャック買収に興味を示しているという噂が立ち、ラジオシャック銘柄のオプション取引が異常に増えているそうです。

ラジオシャックというのは小商圏型の家電チェーンストアです。スーパーマーケットが入るネイバーフッド型ショッピングセンターや、ときに大型のリージョナル型ショッピングセンターに入居している場合もある。店舗面積は30坪程度でしょうか。06年度の年商は47億78万万ドル、4467店舗という大きな店舗ネットワークを持っています。

私はよくボタン電池を買いに行きます。ドラッグストアで買うことが多いのですが、特殊なヤツはラジオシャックへ、という感じです。

業績はここ数年不振。商品構成に魅力がありません。家電買うならベストバイやフライズ、またはウォルマートやターゲットに行ってしまいますから。
ただ小商圏の家電ニーズって、修理といったサービスも含めて必ずあるはずで、惜しい企業だなあと思っています。

一方のデルは現在ビジネスモデルの転換を模索中ですね。リアルな店舗に商品を置き始めてます。

さて仮にデルがラジオシャックを買ったらどうなるのか。
アップルみたいなモデルを模索するんでしょうかね。デルストア、ですか。
または、ラジオシャックはそのままで、デルを店頭に並べるのか。

少なくともブロックバスター+サーキットシティよりは相性が良さそうに思うのですが、どうでしょうか。

鈴木敏仁 (01:47)


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2008年4月24日
メンバーシップホールセールクラブがお米の販売制限

大手二社ともに、お米の販売制限を実施していることが報じられました。
一回の買い物あたり4袋(1袋あたり20ポンド入り=約9キロ)までとしているのがサムズ、コストコは一部の店舗に限られているようで何をどう制限しているのかは書かれていません。対象となっているのは、ジャスミン米、バスマティ米、長粒白米の三種類です。
サムズの広報は制限し始めた理由を、「最近の需要と供給のトレンド」としてます。
またウォルマートフォーマットでは制限する予定はないということです。


リテーラーが食品販売に制限を加えるというのはおだやかではないのですが、記事を読むに、米が広範囲に不足しているということでもないようで、とりあえず大騒ぎするような問題ではなさそうです。
ベトナムとインドが、米の価格の高騰と不作で輸出制限を加えていることが背景にある。伝統的にほとんどのお米は産地から100キロ圏内で消費されるものなのだが、上記の3つを食する人たちが海外に散らばり、彼らが他の品種に浮気することがないため、この3種類のみアメリカで不足気味だ、ということだそうです。


こんな文章もありました。
「米国産の米に対する需要は増えている、アメリカは全世界の米消費の1.5縲鰀2%を占めているに過ぎないが、タイ、ベトナム、インドに次ぐ世界で4番目の米輸出国である、今年の輸出量は20%程度の成長が見込まれている」
つまり、アメリカにおいて米が不足するわけがない、ということを言いたいわけですね。


ただ、ナショナルチェーンが食料品の販売を制限をするという事態がとうとう発生したということに、ちょっとした衝撃を受けています。

鈴木敏仁 (02:31)


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2008年4月23日
止まらない建設プロジェクトと上がる空室率

先日こういうエントリーをアップしました。
商業不動産の空室率急増の可能性

新たに入手した情報によると、ショッピングセンターの空室率は確実に上昇するみたいです。
新規ショッピングセンターの総面積は2005年の9400万sqfをピークにして06年、07年と下がってきた。ところが今年は第1四半期で2500万sqfがすでに完成し、年内の完成予定面積を考えると、昨年並みか昨年を越える面積が市場に出回る可能性が高いのだそう。

また新規ショッピングセンターの空室率が年々上昇している。01年の4%からずっと上がり続けていて、03年と04年が6%、05年が9%、06年が13%、07年が22%、となってます。昨年の既存ショッピングセンターも含めた全体の平均値が7.6%だったそうなので、新規物件の場合はすでに3倍ほどの空室率となってる。そして今年はこれがさらに上がって28%程度になるんじゃないかと見積もられてます。

つまり、今年完成するショッピングセンターはいきなり3割程度テナントが入らないということになる。
これは、オーナーとしてはかなりやばいですよね。キャッシュフローレベルが低い企業にとっては、かなり厳しい状況となりそう。


現在リネンズン・シングスが倒産の危機に瀕してます。今週中には・・・ということなんですが、どうなることやら。

鈴木敏仁 (01:34)


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2008年4月22日
[ウォルマート] 売上高米ナンバーワンをキープ

フォーチュン誌が恒例の売上高ランクを発表、ウォルマートは昨年に引き続き1位をキープしました。
ウォルマートは02年にトップとなり、一昨年の2006年に合併で大きくなったエクソンモービルに抜かれた時を除き、ずっと1位をキープしています。
業績は、売上高3787億9900万ドル(前年比7.9%増)、最終利益127億3100万ドル(前年比12.8%増)、でした。

本日の為替レートの1ドル=103円で日本円に換算すると、売上高39兆162億9700万円、最終利益1兆3112億9300万円、となります。103円というのは円高レートですので、生活レートにすると50兆円ぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか。


参考までに、リストから小売企業を抜き出すと以下のようになります。

1、ウォルマート
2、ホームデポ
3、CVSケアマーク
4、クローガー
5、コストコ
6、ターゲット
7、ウォルグリーン
8、シアーズホールディング
9、ロウズ
10、セイフウェイ

分かっていたことではあるのですが、CVSが3位に躍進したのが目につきます。ウォルグリーンも7位で一つ順位を上げました。
CVSが入ってきたことで消えた企業がアルバートソンズ。スーパーマーケットが消え、ドラッグストアが伸びる。
日本のドラッグストア業界人にはぜひ夢を持っていただきたい。


10位以内に純粋な食品小売企業は2社だけですね。
一方日本のGMSの本質がスーパーマーケットであり、またコンビニの本質が外食(またはグローサリーストア)であることを考えると、日本とアメリカの大きな違いが見えてきますよね。
なぜアメリカではこうなったのかということについては講演やセミナーでよく話しているのでここではおきますが、なぜ日本ではそうなのかということは一考に価すると思います。

鈴木敏仁 (12:05)


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2008年4月21日
「ブロックバスターがサーキットシティに買収提案」Vol.12,No.17

アメリカ流通eニュース

 ブロックバスターというビデオのレンタルチェーンがある。年商55億ドル、1ドル100円換算で5500億円、店舗数は5,000を超える。参考までに日本の同業態のカルチュア・コンビニエンス・クラブが連結で2100億円なので、日本の最大手の2倍ほどの大きさである。
 この企業が、家電ディスカウンター2位のサーキットシティに買収を提案していることが明らかとなった。サーキットシティの年商は124億なので、売上高で2倍以上、株の市場総額もサーキットシティの方が圧倒的に大きい。レンタルビデオチェーンによる家電チェーンストアの買収提案という奇抜さとあわせて、大きな議論を巻き起こしている。

鈴木敏仁 (02:03)


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2008年4月21日
[スーパーバリュ] プライベートブランドにオーガニックラインを投入

ワイルドハーベストスーパーバリュがPBにオーガニックラインを投入しました。名称はワイルドハーベスト、定番150アイテムから開始し、250~300アイテム程度まで増やす予定、価格はオーガニックNBよりも15%ほど安く設定、今月からアルバートソンズやジューエルオスコーなど傘下の企業の棚に登場しています。


このワイルドハーベスト、ボストンのショーズが部門として始めたものですね。アルバートソンズに買収された後、同社のプログラムとなり、これをスーパーバリュが受け入れ、部門を水平展開し始めて、PBも投入した、という流れです。
このワイルドハーベストや、インターナショナルな食材を集めるショップザワールド、そして生鮮青果と調剤/HBCの拡大といった取り組みをまとめたのが、プレミアム・フレッシュ&ヘルシー(PF&H)と呼んでいるリモデルプログラムということになります。


このPB投入、時期は最悪じゃないでしょうか。低価格商品へとショッピングパターンが明らかにシフトしていて、プレミアム型商材はこれからしばらくは売りづらい。たぶん部門としてのワイルドハーベストとの相乗効果があるので、景気が上がるまで待ってられないということだと思いますが。

右上の写真はジューエル・オスコーのワイルドハーベストです。

鈴木敏仁 (01:28)


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2008年4月18日
小型フォーマットを支持する消費者

Retail Forwardというシンクタンクが小型フォーマットに関するレポートを公開しました。
'64%の消費者が、絶対にまたはたぶん、コンビニエンス性とフレッシュな惣菜を強化した小型店舗で買い物をする'と回答しており、多くの消費者が小型フォーマットに好意的であるという論旨です。

「スモールサイズとフレッシュな惣菜のコンビネーションは、時間に追われている消費者に対して魅力的な存在である」

ただし、小型フォーマットがほんとうに消費者ニーズに合致するのか、投資に見合うROIがあるのかについては、今後を見守りたいとしてます。


まあ簡単に言えば、アメリカ人が食品の小型フォーマットを支持しているということを確認したというわけです。

こういう調査結果が出てくること自体、テスコが米国流通業界にすでに影響を及ぼしている証左です。それまでも小型フォーマットって存在したわけですが、シンクタンクがお金をかけて調査する対象となってしまった。

◇ワンストップショッピングを実現する大型フォーマットは買いまわる時間がない忙しいいまのお客のニーズに合致する。
◇コンビニエンスを実現する小型フォーマットは大型店舗に行く時間がない忙しいいまのお客のニーズに合致する。

なかなか深遠なロジックじゃないかなと(笑)
消費者ニーズというものは複雑で、シンプルじゃないです。

鈴木敏仁 (10:40)


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2008年4月17日
[フレッシュ&イージー] 1億ポンドの赤字予測と150店舗の出店

テスコが本国で昨年度の業績を発表、付随してフレッシュ&イージーについての情報が出てきています。

昨年度の赤字が6500万ポンド、今年の赤字予測が1億ポンド、だそうです。今の為替レートが1ポンドが204円として、一年で2000億円以上の赤字を予測していることになります。
今年の出店は150店舗だそう。


フレッシュ&イージーについてはほんとうに賛否両論で、いろんな意見が噴出しているのですが、基本的にメディアは否定的な見解が多いように見受けます。お客が入っておらず、当初の目論見を下回っていることはどう見ても確実で、まあ普通に考えたら否定的にならざるを得ない。

昨日研修コーディネート中に再訪しましたが、実際入ってないです。
でも、まだオープンして半年ですからねえ。成否をここで判断するのは時期尚早でしょう。


ちなみに昨日は試してみようと思い、PBを二つ買ってきました。クロワッサンと紅茶(アールグレー)。
普通のスーパーマーケットとの価格比較やテイストした感想は、R2リンクに近いうちに書こうと思います。

鈴木敏仁 (01:17)


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2008年4月16日
[ブロックバスター] サーキットシティに買収提案

DVDレンタル最大手のチェーンストア、ブロックバスターが家電チェーンストアのサーキットシティに買収提案を持ちかけていることが公表されました。水面下で提案してきたがサーキットシティが動かないのでブロックバスター側が公開に踏み切ったということだそうです。

売上高でも市場総額でもブロックバスターの方が小さくて、小が大に対して買収をしかけているようなものです。しかもブロックバスターは業績が決して良くなくて、買収資金に対する懸念もあるし、買収した後の資金繰りに対する懸念もある。

買収提案の後ろ側には、ブロックバスターの大株主、有名すぎるほど有名な投資家カール・アイカーンの存在があるようです。ブロックバスター買収資金の調達もアイカーンが保証しているみたいですね。
投資家が絡んでいるとなると、サーキットシティの不動産価値に着目している可能性が高い。仮に相乗効果が出なくても、不採算店舗を整理すれば負債は清算できる、ぐらいのことは考えているでしょう。

アメリカの周囲の論調はほぼ否定的です。
買収効果が少々見えづらいですね。

レンタルというビジネスモデル自体に将来性が失われつつあり、ここ数年ブロックバスターは変革を模索し続けてきているんですが、なかなかうまくいっていない。こういう企業が、変革を怠ってベストバイやウォルマートに負け続けている家電リテーラーを買収して、どういう効果を出すのか。

なかなか辛らつなコメントもありました。
「これは、DVDレンタルビジネスがほとんど死んでる、または死ぬプロセスにあることを明確に示唆している」


ブロックバスターとは言ってみれば日本のTSUTAYAみたいな会社です。ですから、TSUTAYAがコジマやヨドバシカメラに買収提案するようなものでして、なかなかインパクトの強い話ではあります。

現在日本の中堅家電チェーンストアの研修コーディネートの真っ最中で、なおさらいろいろ考えてしまってます。

鈴木敏仁 (06:47)


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2008年4月15日
[ウォルグリーン] プリンターカートリッジの無料リフィルサービス

walgreenちょっと古い話になりますが、今月初頭の4/2にウォルグリーンがプリンターのインクカートリッジの無料リフィルキャンペーンを実施しました。ウォルグリーンは06年に全社ベースで詰め替えサービスを導入し、現在は4,500店舗以上にまで水平展開されています。

このリフィル、インクカートリッジで利益を出すプリンターメーカーにとっては頭の痛いサービスで、たしか日本では訴訟にまでなったような記憶があります。ネットで検索したら、サービスを提供している会社はあるようですが、ウォルグリーンのように全国展開している小売企業が無料販促キャンペーンをやるほど力を入れて大々的にやっているということはないように思います。

ウォルグリーンというドラッグストアのおもしろさじゃないでしょうか。

鈴木敏仁 (06:23)


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2008年4月14日
「小売企業の投資効率の悪さについて」Vol.12,No.16

アメリカ流通eニュース

 我が国小売企業は総体として利益率がかなり低いため、売上に対する利益の比率は当然低いし、資本に対する収益の比率も非常に低い。何故なのか。一般的に言われていることは、経費の相対的な高さである。不動産コストを中心とした固定費、人件費、公共料金、といった費用がグローバルな相場よりも高いため、利益が出しづらいという説明である。
 こういった費用コストが日本は高いという認識は誰もが持っているため、だいたいこれで納得して終ることになるわけだ。
 しかし実はそういうわけでもないかもしれないということが、あるインデックスから読み取れるということを知った。

鈴木敏仁 (02:00)


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2008年4月14日
[ダラーゼネラル] インストアTVを導入

全店舗にブロードキャスト型のインストアTVを導入している企業としてはウォルマートが有名ですが、これをダラーゼネラルが導入するそうです。まず500店舗に入れて、9月までには4,200店舗に導入する。
名称はDGTV、レジに近いエンドの上に、37インチのプラズマTVを設置するとしています。

ベンダー名はスマートピック、販促コマーシャルを作成して流す予定で、クラフト、P&G、レキット・ベンカイザーなど、スポンサーがすでに名乗りを上げているそうです。


このダラーゼネラルによるインストアTV、効果のほどはかなり怪しいように思います。ダラーゼネラルに来るお客が、店頭でプロモーションTVを見て、衝動買いするのかどうか。予算があまりない客層ですから、いまひとつしっくり来ない印象ですね。

その前に、インストアTV自体に直接的な効果があるのかどうかがよく分からない。
各メーカーがそれぞれ店舗にモニターを持参してバラバラにCMを流して統一感を失っている日本よりも、集中管理してブロードキャストする方がよほどましだとは思いますが。

鈴木敏仁 (04:00)


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2008年4月11日
市況悪化の深刻化?

大手小売企業が3月の業績を発表し始めたのですが、数値がさらに悪化しているようで、消費者の買い控えがますます進行しているような印象です。

コストコ:7.0%
ウォルマート:0.7%
ニーマンマーカス:-0.4%
サックス:-2.9%
ターゲット:-4.4%
ファミリーダラー:-4.4%
リミテッド・ブランズ:-8.0%
パシフィック・サンウェア:-8.0%
ノードストロム:-9.1%
アバークロンビー&フィッチ:-10.0%
J.C.ペニー:-12.3%
ギャップ:-18.0%
チコズFAS:-20.7%
※すべて既存店成長率

大手37社の平均値はマイナス0.5%で、3月の数値として過去13年間で最低の水準だそうです(ICSC:国際ショッピングセンター協議会)


上記の数値を見ると、やはりアパレルリテーラーの数値が悪く、消費者が必需品以外を買い控えている姿が見て取れます。

ウォルマートが相変わらずプラス圏にあることに注目できます。何度か書いてきていますが、同社の一貫した低価格メッセージに対する評価が突然ここに来て上がっており、株価も現在52週の高値圏にあって投資市場の評価もやたら高い。昨年までのバッシングはいったいどこに行ってしまったんだろうという感じです。


コストコの7.0%は、どうコメントしていいのか分からないほど突出してますね。ニーズ商品を最低価格で売り、優れたウォンツのマーチャンダイジングで買い上げ点数を上げる。コストコはまさに今が旬です。

鈴木敏仁 (10:11)


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2008年4月10日
[サーキットシティ] 第4四半期の黒字計上でサプライズ

第4四半期に485万ドルの黒字を計上したのですが、証券アナリストは赤字を予測していたようでサプライズな利益計上となりました。一昨年の同時期に425万ドルの赤字を計上し、その後の黒字は第二四半期だけという業績でしたので、歳末商戦の黒字は意外だったようです。

通年では、売上高8%減、最終利益は3億1990万ドルの赤字、既存店成長率10.4%減でした。

同社は現在資本売却を機関投資家に迫られているだけではなく、CEOの解雇も要求されてます。とりあえず黒字を出しましたが、今年度の上半期の業績見通しも良くなくて、一波乱ありそうな雲行きとなっています。

鈴木敏仁 (01:57)


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2008年4月 9日
資本の効率が極めて低い日本の小売企業

ビジネスウィーク4/04号に、非常に興味深い調査数値が掲載されていました。KPMGによるCompetitive Alternative 2008というレポートで、ビジネスにかかるコストを比較しインデックス化したものです。人件費、税金、不動産、光熱費など27項目を10年間スパンで計算、先進10カ国の100都市とアメリカの全州を比較対象としています。

以下ランキングです。アメリカを100としてます。

1、メキシコ 79.5
2、カナダ 99.4
3、アメリカ 100.0
4、オーストラリア 100.2
5、フランス 103.6
6、イギリス 107.1
7、オランダ 107.3
8、イタリア 107.9
9、日本 114.3
10、ドイツ 116.8


日本はもっと効率が悪いんじゃないかと思っていたんですが、14.3%の違いだけなんですねえ。ドイツの方が効率が悪いというのも驚きでした。


06年度のウォルマートの総資本営業利益率は12.5%、イオンのそれは6.0%でした。この資本収益の低さは、通常は不動産コストや高い人件費に理由を帰する場合がほとんどじゃないでしょうか。総じて日本の小売企業の資本収益はアメリカの小売企業よりもかなり低いです。
しかしながら、ほんとうは14.3%の違いだけなんですよ。なんとなく、日本は固定資産のコストが極めて高いから・・・なんて思いこんでましたが、とてつもなく大きな差があるわけでもないわけです。

だとすると、日本の小売企業の資本効率がなぜこんなに悪いのか、もっとちゃんと理由を考える必要があるようです。
でないと、いつまでたっても産業として自立できない。
言い訳はもうなしにしましょう。

ちなみに、ユニクロの総資本営業利益率は18.5%、しまむらは16.0%、私の知る限りグローバルに伍すことのできるバランスシートを持った大手小売企業はこの二社だけです。逆に言うと、高い資本効率を日本でもやはり実現することができるわけで、そういう意味でも言い訳は効かないと思ってます。

鈴木敏仁 (12:57)


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2008年4月 8日
小売企業数社がが菓子メーカーを提訴

CVS、デレーズ、ジャイアントイーグル、ハイビー、クローガー、マイヤー、パブリックス、ライトエイド、セイフウェイ、ウォルグリーンがそれぞれ、大手菓子メーカーのキャドバリーシュウェップス、ハーシーズ、マーズ、ネスレを相手取り、価格カルテルを理由として提訴しました。02年から今に至るまで、共謀して価格を維持してきたとしています。

ヨーロッパでは当局による調査がすでに始まっていて、ドイツの大手メーカーのオフィスが強制捜査された模様。カナダでも捜査がはじまっていて、米国も提訴を受けて捜査を検討しているようです。

当然メーカー側は反論してます。


公正取引に抵触しているのかどうかは法廷での行方を見守る必要がありますが、カルテル云々よりも、小売企業が価格問題でメーカーを相手取って提訴するということがあるという点に興味を持ちました。
いま日本では横並びで価格が上がってますが、果たして正当化できるのかどうか。かなりグレーな印象を持っているのは私だけなんでしょうか。

鈴木敏仁 (01:50)


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2008年4月 7日
「店頭をボトムアップに、組織コミットメントからチームコミットメントへ」Vol.12,No.15

アメリカ流通eニュース

 昨年の3月にホールフーズの組織運営哲学について書いた。チームを活動単位とし、非常に大きな権限を委譲することでボトムアップタイプの組織運営を実現しているのだが、委譲している権限が小売業界のみならず企業一般で見ても異常なほど大きく、そのユニークさこそがホールフーズの強さの源泉だという話であった。
 ふと気づいたことなのだが、アメリカの小売企業は'チーム'を強調することがとても多く、これも小売業界に限ったことではなく企業一般で見られる大きなトレンドなのである。
 ここで、店頭マネジメントの考え方に日米大きな違いがあるのではないかことについて、ふと考えてみた。

<これ以降の内容に興味のある方は、アメリカ流通eニュース(有料)をご購読下さい。>

鈴木敏仁 (01:54)


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2008年4月 7日
[アップル] ミュージック販売ボリュームで1位に

1月と2月の二ヶ月間の売上高で、アップルがウォルマートを抜いて1位となりました。
NPDグループの調査によると、市場シェア率は以下の通りとなってます。

アップル:19%
ウォルマート:15%
ベストバイ:13%
アマゾン:6%
ターゲット:6%

こんな記事をエントリーしたばかりでした。
[アップル] ミュージックリテーラー2位へ浮上
アップルは一気に売上を伸ばしているという印象です。

NPDによると、一枚もCDを買わなかったティーンエージャーが、06年の38%から昨年にはおよそ半分になっているそう。当然彼らはネットでダウンロードしているわけです。

先週のこの記事にもつながるわけです・・・
[ウォルマート] 音楽CDに新たな価格体系の導入検討

店頭でCDを買うという行為が過去のものとなりつつある。この市場の大変化をいかに新たなビジネスチャンスとするのか。
ほんとうにこの市場、激変という表現がぴったりマッチすると思います。

鈴木敏仁 (12:58)


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2008年4月 3日
[ウォルマート] 音楽CDに新たな価格体系の導入検討

ウォルマートが音楽CDに新しい価格体系の導入を検討しているようです。

◇15縲鰀20の売れ筋は10ドル、残りは12ドル。
◇過去のCD(英語でカタログと呼ぶ)は9ドル、7ドル、5ドルの3つ。
◇9.88ドルや13.88ドルといった端数をやめる。

この価格体系はDVDを参考としているとのこと。売り上げが落ち続けているカテゴリーで、何か新しい解決法を考え出さなければならないと、ウォルマートの幹部は説明してます。


ただどうやら、レーベル(またはメーカー)側は100%OKしていないようで、導入までにはまだ時間がかかりそう。ウォルマートとの流通戦略を超えて、音楽CDビジネスそのものにかかわる話だという主張もあり、簡単に決まる話ではないようです

この価格体系が導入されないにしろ、なんらかの解決法が見つからない限り、ウォルマートは音楽あCDから完全に撤退するんじゃないかという観測もある模様。
このビジネスは大きな転換期を迎えているといって間違いないでしょう。

鈴木敏仁 (04:17)


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2008年4月 2日
[セイフウェイ] 2億ドルを投じてドミニックスをてこ入れ

セイフウェイが傘下のドミニックスに設備投資として2億ドル超を投ずる予定であることが報じられました。ドミニックスはここしばらく不振に陥っていて、てこ入れをはかることを目的としているのですが、主に改装費用として使われるようです。
セイフウェイはライフスタイルと呼ばれるフォーマットに転換するプロジェクトを継続していて、これをシカゴ商圏のドミニックスにも適用するということのようです。


ドミニックスは一度売却を検討したのですが、、買い手が見つからなかったという経緯があります。その後、売却に着いていろいろな噂がながれているのですが、今回の設備投資プランはこの噂を否定するものです。
ただそれでも売却があるのではないかという説もあり、ドミニックスについてはまだどうなるかわからないと感じています。

鈴木敏仁 (03:43)


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