先月初頭に連邦破産法11条の適用を申請し、現在裁判所の管轄下にあるのがラジオシャックです。
当初の予定ではおよそ半分を撤退させて、残りをスプリントが買収するとありましたが、本当はちょっと違うようです。
残りを買うのはスタンダードゼネラルという投資会社で、これがスプリントと共同で何かをやるという話なんですね。
スプリントが資本的に関与するのかどうかについては、現時点での資料では不明です。
それと、ひょっとするとラジオシャックという名称は残すようなことも書かれています。
ところが、ラジオシャックの債権者としてのもう一つの投資企業が、全店閉鎖の方がベターと要求していて、スタンダードゼネラルと衝突しています。
昨日話し合いが持たれたのですが結果が出ず、ラジオシャックの本社があるデラウェアに裁判所を移し、そこで再討議するということになりました。
ラジオシャックは消えてなくなると思っていたのですが、そういうわけでもなさそうなのと、決着が実はまだついていないというわけですね。
フレッシュ&イージーが50店舗をクローズすると発表しました。
現在167店舗なので全体の3割にあたります。
フレッシュ&イージーはコンセプトを変えたようです。
次世代型のコンビニエンスなフォーマットを目指すと言っていて、フレッシュに力点を置いた小型スーパーということのようです。
つまり生鮮や総菜を中心にしたミニスーパーなのですが、ラスベガスにオープンした新店の画像を見る限り、コーヒーショップ的な要素も入れている感じです。
けっきょくリミテッド・アソートメント・ストアはできなかったというわけで、トレーダージョーズやアルディ型の品揃えを絞り切るフォーマットは難しいということがよく分かります。
日本でもほとんど無いに等しいですから。
ちなみに自社配送センターはどうなっているのかという資料は今のところ見当たりません。
500店舗ぐらいないとペイしないはずなのですが。
物流体制をどうするのか知りたいところではありますね。
参考までに、ラスベガスの新店の動画です。
9ヶ月間分の建築風景を1分間に短縮したものです。
場所はシカゴ郊外、ショッピングセンター外周部分の人工池をつぶして店舗用の土地を作っています。
ホールフーズが移動販売をはじめました。
名称はマイストリート・グローサリー、トロリーバス(おそらく観光用だったものを改装)を利用して生鮮やグローサリーを移動しながら売るプログラムです。
現在実施しているのはポートランドの中心部で、週に5日(火曜~土曜)、春までにサービスエリアを3つ増やすそうです。
下にプロモーション用のビデオを貼っておきました。
前半はインタビューですが、後半からトロリーバスが出てきてどういう雰囲気なのかが分かると思います。
食品の移動販売、パパママでやっているのはよくあるのですが、チェーンストアによるプログラムとしては非常に珍しいですね。
クローガーやセイフウェイもやればいいのになんてことをふと思ったのでした。
やはりホールフーズのやることはエッジが立ってて面白いです。
食品メーカー大手のクラフトフーズが、マカロニ&チーズ24万2,000個に異物混入の可能性があるとしてリコールを発表しました。
ステンレスの小片が混入している可能性があるとのこと。
現時点で8件の苦情が寄せられているそうです。
さてこの異物混入、日本では社会問題化して工場が操業停止に追い込まれるなど、注目を浴びていますね。
製造現場において異物の混入を100%防ぐのは不可能で、アメリカでも定期的にリコールが発生しているのですが、日本のように社会問題化することはほぼありません。
この違いは何なんでしょう。
考えられる理由の一つは、アメリカではFDAによって異物混入の基準がきっちり作られていることです。"~には昆虫の断片50個までならOK"というように、最低限の許容範囲を決めて、それを超える混入に関しては法的責任が問われる、というルールができています。
もう一つは、対応マニュアルができあがっているということでしょう。
メーカーを代表する協会と小売を代表する協会が、リコールをスムーズに処理するための方策を共同で策定するということにアメリカは長く取り組んでいます。
こう考えると日本では、ざっくりとした基準と場当たり的な対応で、問題が表面化しやすいということが言えるようです。
アマゾンが2lementryという創業して2年目という企業を買収しました。
買収金額等の詳細は未発表。
2lementryはIoT向けのプラットフォームを開発している企業です。
簡単に言うと、世の中にあるあらゆるデバイスをつなげるためのミドルウェアを開発している、といったところでしょうか。
これはなかなか考えさせられる買収です。
これでアマゾンがいったい何をしたいのか。
Googleとアマゾンの重なっているビジネス領域がどんどん広がっているのをひしひしと感じます。
はじめて正式名称のウォルグリーン・ブーツ・アライアンスを使ってみました・・・が長いので次からはウォルグリーンとします。
CEOのステファノ・ペッシーナがイギリスで開催されたカンファレンスで意味深な発言をしています。
「次の大きいのはおそらくアメリカだろう、大きな市場だから。魅力的な市場だ」
英語ではThe next big oneと言っていて、これはたぶん買収のことです。
つまり次はアメリカで買収を狙うと宣言したわけです。
でもアメリカには大きなドラッグのチェーンストアはCVSとライトエイドしかいないんですよね。
単にアドバルーンを上げただけ感も強いのですが、このペッシーナという人は買収でどんどん成長させてきた辣腕経営者なので真実味もあり、そうするとどの企業が対象になるんだろうかと、いろいろ考えてしまいます。
ドラッグストアじゃなくて、ファーマシーが強いスーパーマーケットなんていう選択肢もあるのかもしれませんね。
ウォルマートが女性支援のプログラムを本日からスタートしました。
女性オーナーによる企業の商品で、Women's Business Enterprise National Council (WBENC)とWomen's Business Enterprise National Council (WBENC)の認証を受けると、下記のロゴをパッケージに印刷することができるというもので、今日からウォルマートの店頭に商品が登場するそうです。
ウォルマートはこの取り組みを支援していますが、ただし商品はウォルマート専用ではなく汎用品として流通させるとのこと。
つまり囲い込む目的ではなく、文字通りの支援というわけです。
おそらくウォルマートが商品を取り扱う、と言うこと自体が支援なんでしょうね。
ウォルマートは2011年に Walmart's Global Women's Economic Empowermentというイニシアチブを立ち上げていて、今回のプログラムはその一環となります。
こういう取り組みは日本にはまったくないですね。
というよりも、グローバルでもユニークかもしれません。
REITでアメリカ最大のショッピングセンター・デベロッパー、サイモン・プロパティーズ・グループが、業界3位のメイスリッチに買収提案をしたことが分かりました。
提案株価は先週金曜日の株価に対して9%プレミアムを乗せた91ドルなのですが、月曜日の今日の時点で92ドルを上回っており、提案額は上げられることになるだろうというのが大方の見方です。
買収予定総額は債務を含めて2,240億ドルにのぼります。
2014年度末のサイモンの年商は48億7,100万ドル、一方のサイモンの年商は11億500万ドル、双方合算すると60億ドルという大きなSCデベロッパーが生まれることになります。
サイモンのモチベーションは、モールへの客足が年々減っている環境下でテナント小売業に対する交渉力を高めたいという思惑があるそう。
主に小売企業がSCを開発する日本と異なってアメリカは専業不動産開発業界が成立しており、テナントと大家の間には家賃を巡っての綱引きがあり、テナントが大きくなるとSCデベロッパーも大きくならなければならないんですね。
メイスリッチはサイモンからの提案をすでに断っていて、そのためサイモンが提案を公開したといういきさつあがあります。
これからメイスリッチが動くのか、注目が集まっています。
アルディがテキサスで450店舗の出店を目標としていると地元紙が報じました。
現在が89店舗なので、5倍にすることを考えているわけです。
2018年までに650店舗を増やして2,000店舗体制にする出店戦略の一環となります。
アルディは非上場企業なので業績がよく分からないのと、店舗に行っても繁盛していると言うことがないので状況がつかみづらいフォーマットなのですが、非常に好調なようですね。
テキサスはウォルマートがネイバーフッドマーケットを増やそうとしています。
またクローガーがダラス商圏で巻き返しをはかっていますし、HEBも先日新店を見た限りにおいては依然強い。
競合が激化しそうな感じですね。
ちなみにアルディはもう一つの成長エリアを南カリフォルニアとしています。
ダイナミックな動きのないロサンゼルスがアルディの進出で動き出すといいのですが・・・
ターゲットがアナリスト向けのカンファレンスで変革へ向けたロードマップを発表しました。
骨子は4つ。
1、チャネル不可知(Channel-agnoctic)なアプローチを取って、店舗、オンライン、モバイルの売上高を総合的に成長させる。アグノスティク(agnoctic)は、人知では知ることができないこと、という意味ですが、おそらくバリアがない、ということなのだろうと思います。他にはいユニークは表現を使っています。
2、マーチャンダイジングでは、スタイル、ベビー、キッズ、ウェルネスを高プライオリティとする。
3、ローカル化を推し進める。
4、ターゲット・エクスプレスやシティターゲットに象徴されるように、店舗フォーマットをフレキシブなものとする。
これと同時に経費削減策の一環で数千人のレイオフを予定しているとしています。
ブライアン・コーネルがCEOとなって、はじめての包括的な戦略発表ですね。
食品も改善するようです。
詳しくはメルマガに書く予定です。
シアーズが黒字店舗も含めた300店舗の売却を検討しているようです。
5月から6月までに200~300店舗をREITに売却し、あらためREITからリースする形式とする模様。
ただし売却した店舗をすべてリースするわけではなく、他企業へのリースや閉店もあり得るとしています。
これによって得る売却益は20億ドルを予定し、運転資金にあてられるようですね。
先週発表された2014年度の決算によると、売上高は13.8%減、最終利益高は18億ドルの赤字、既存店成長率はシアーズが7.0%減、Kマートが2.0%減で、相変わらず縮小が続いています。
資産を切り売りしながらの均衡を目指しているわけですが、なかなか黒字化しない。
赤字がどこで止まり、そしていつ上向くのか。
相変わらず先がまったく見えない企業です。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |

ソリューションを売れ!

このブログのフィードを取得
[フィードとは]
最近のトラックバック
from トイザラス
from 英語新聞ウォールストリートジャーナル(WSJ)から見た起業・ビジネスのヒント
from 英語新聞ウォールストリートジャーナル(WSJ)から見た起業・ビジネスのヒント
from デジタルな広告たち
from ファッション流通ブログde業界関心事
from ファッション流通ブログde業界関心事
from kitten using XOOPS
from 行け行け!LAビジネスウォッチャーズ
from kitten using XOOPS