女性従業員の待遇に対して差別があったとする性差別訴訟がウォルマートに対して起こされていることはご存じのことと思います。
原告はこれを集団訴訟にしようとしているのですが、まずサンフランシスコ連邦地裁が集団訴訟とすること認め、次のサンフランシスコ巡回控訴裁も認め、最高裁に最終判断が持ち込まれ、ようやく最後の審理が始まりました。
これ、もう10年近く経っているんですよね。
なぜ時間がかかっているのかというと、非常に難しいケースだからなのだと思います。
簡単に言うと。
個々の店で発生している差別的な待遇の責任は本社にあり、一括して責任を取りなさいというのが原告側の言い分ですね。
それに対して、個別に起きてしまったことは、個別に対応するべきだとするのが被告側の言い分です。
ウォルマートはマニュアルに差別的な待遇はしてはいけないと記してある。
でも起こってしまったことを、どう扱うのか。
集団訴訟になると160万人の女性従業員が対象となるそうで、歴史的な規模となる。ペナルティも10億ドルレベルになることは間違いないと言われています。
またこれが認められると、全企業における性差別訴訟に集団化の道を開くので、マイクロソフトやGEなどウォルマートを支援する大企業が少なくないようです。
全企業に対して少なからぬ影響を与えるため、簡単に結論を出せないということなんでしょうね。
さてでは昨日の審理ですが、判事が原告と被告の弁護士に質問する形式で、メディアのまとめによると、女性判事3人は原告サイドに立っている印象で、男性判事の1人も原告サイド、残りの人数についての記載がないのですが米国最高裁の判事の人数は9人なので、男性判事5人は被告サイドだったようです。
この判事のポジションが男女で分かれている点が興味を引きますね。
ということで、まだ決まったわけではないのですが、集団化は認可されないのではというのが大方の見方となりました。
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