ドラッグストアのCVSが健康保険業界3位のエトナと買収で協議中だと経済紙が報じました。
エトナの売上高は632億ドル、推定買収総額は660億ドル超、1ドル110円換算で7兆2,600億円という極めて大きな買収プランなのですが、金額もさることながら、ドラッグストア企業が健康保険会社を買うというのは想定外でサプライズなディールです。
CVSはたぶんリテールの売上成長にあまり期待していないんじゃないかと思っています。
ここ数年既存店売上高は落ち続けているのですが、店舗をどうこうしようとする動きはほぼない。
その代わり、売上高の半分以上を占めるPBMにすでに主軸を移しています。
儲けもPBMの方が高い。
取引関係をごくごく簡単に図式化すると、こうなります。
製薬メーカー ⇔ 健康保険会社/PBM ⇔ 小売/卸
この図式で、製薬メーカーと取引交渉するのはPBMなので、こういった関係性の中で見たときに真ん中で主導しているのはPBMということになります。
それとPBMが強くなりすぎてしまったので、健康保険会社が自らPBMをやってしまうという動きもあります。
だから、CVSが健康保険会社を買うという驚きの選択肢が生まれるわけです。
CVSとはこういうことを考えている企業なのかということがよく分かりますね。
成立したわけではないのでどうなるのかはまったくの不透明ですが、目が覚めるようなビッグニュースです。
アマゾンがビジネスユーザー向けプライムを開始しました。
年会費は、499ドル/10人まで、1,299ドル/100人まで、10,099ドル/100人以上、となっていて、会員は2日間配送無料。
この人数は会員として登録できるユーザー数を意味しています。
対象は中小企業でしょうね。
コストコとバッティングします。
これもヒットしちゃうんでしょうかね。
アマゾン、止まりません。
Consumer Intelligence Research Partnersという会社が米アマゾンのプライム会員数が9,000万人を超えたという調査結果を発表しました。
アマゾンで買っている全カスタマーの63%、前年同時期から38.5%増、会員ステータスの更新率は95%という予測数値も明らかにしています。
一方別の予測数値も複数出ています。
21歳以上の1,000人にアンケートを採ったところ、41%がプライムメンバーだと答えた、アメリカの昨年の総人口に当てはめるとなんと1億400万人に相当する、という調査結果があります。
また総世帯1億1,600万の半分が少なくとも1つのプライム会員を持っているという予測数値もあります。その場合は5,800万人超ということになりますが、複数の会員を持たない世帯が多いと思うので、9,000万超えというのはちょっと多いような気もします。
アマゾンは黙して語らず。
アマゾンは社外秘が多い会社ですが、プライムメンバー数はメジャーな秘密の一つです。
ホールフーズの創業CEO、ジョン・マッキーがSCM系カンファレンスでの基調講演で、アマゾンと企業文化でぶかってしまっていてチャレンジングな状況だとコメントしたようです。
また、現在自社のエグゼクティブがアマゾンの社風とどうやってすりあわせるかを討議中だとも口にした模様。
こういうことをポロッと言ってしまうところがマッキーらしい。
これは誰もが想像できたことではあるのですが、当事者が口に出したと言うことは、相当な壁にぶつかっているんでしょう。
アマゾンの社風とは、データ、生産性、社内競争、ハードワーク、等々ですね。
一方のホールフーズは、理想、社会やコミュニティへの貢献、高品質な商品、自由、等々です。
まったく合いません。
アマゾンがやり方を押しつける、ホールフーズが妥協する、だとホールフーズの魅力はがた落ちになるんじゃないでしょうか。
基本は今のままで、システム的な部分だけアマゾン型でやるような文化の共存を模索すべきかなと思うんですが、でもこれもまた難しい。
壮大な実験かなと。
結果がどう出るのかこれほど楽しみなバイアウトはないですね。
ターゲットがグーグルエクスプレスを通してグーグルアシスタントに対応し、音声認識デバイスによる注文を可能としました。
グーグルアシスタント対応としたのは、私の知る限り、ウォルマート、ホームデポに次いで大手はこれで3社目です。
対アマゾンを目的とした"グーグル連合"が、音声認識デバイスを軸として形成されつつあるように思っています。
アメリカでこれからさらに参加する企業が増えるのかどうかに注目なのですが、日本でも発売されましたから、どの小売企業が最初に参加を表明するのか、そこから日本でも連合へと進むのか、も焦点となってきましたね。
ウォルマートが返品プロセスのデジタル化による効率化を開始しました。
ネットで買ったもものをアプリで確認、返品したいものを選択し確定、店舗に行ってカスタマーデスクでQRコードをスキャンし、品物を渡して終了。
通常は、カスタマーデスクに商品を持ち込み、レシート上のコードをスキャンし、データを確認し、IDを提示し、中身を確認し、といった一連の処理プロセスがあるのですが、このうちのレシートスキャンからIDの提示までのプロセスを、アプリを使うことで事前に行いカウンターでは省略するということのようです。
今のところ可能なのはネットで買ったものだけですが、来年の早々には店頭で買ったものも対象とするとしています。
ウォルマートのレシートにはコードが印字されているので、おそらくアプリでこれをスキャンすることになるのでしょう。
返品プロセスの一部をデジタルまたはモバイルに置き換える取り組みは、ウォルマートが最初なのではないかと思います。
ウォルマートによるグーグルのスマートスピーカーを使用しての買物が今月からスタートしました。
これを販促するために、グーグルホームとグーグルホームミニをウォルマート・コムかグーグルエクスプレスで買うと、グーグルエクスプレスでのウォルマートの買物で使える25ドルクーポンの提供を開始しました。
おそらくグーグルも協賛しているのでしょうが、25ドルという金額はウォルマートとして大きめで、このプログラムに対する力の入れ方が分かるというものです。
グーグルエクスプレスには30社以上の小売企業が参加していますので、グーグルホームで音声対応する企業はこれから増えるのではないでしょうか。
ウォルマートがニューヨークに本拠を置く宅配サービスの方アップ企業買収しました。
会社名はパーセル、創業は2013年、本拠地がニューヨークのブルックリンで、ニューヨークの短時間宅配をノウハウとした企業です。
ウォルマートの目的は人口が密集したニューヨーク中心街での同日宅配ですね。
ジェットはすでに一部の商品に限定して、無料の同日宅配をやっているそうなのですが、買収でコスト削減に繋げたいよう。
ウォルマートのほうはこれから取り組んでいくようです。
資料を読むに、データ的なところに買収の価値を見出したような印象を受けています。
ニューヨークのビルの情報を画像も含めてデータベース化し宅配時の効率化を図っているようなんですよね。
デリバリー時のお客とのコミニケーションについてもきっちりシステム化しているようです。
人を雇うだけなら買収する必要もなく自分でもできますから。
アマゾンのプライムナウと真っ向勝負です。
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