2009年10月31日
[トイザラス] FAOシュワルツを店内展開

トイザラスがまた新戦略を発表しました。今度はFAOシュワルツ名がついた売場をトイザらス店内に設置する、つまり店舗内店舗の開発で、11月1日から全米の585店舗(トータル1,550店舗)で展開するそうです。
またオリジナルサイトはすでにオープニングしていて、ネット販売も始めています。カタログ販売も歳末のみ継続するとしてます。

店内での価格帯は2.99~64.99ドル程度ですが、カタログでは1,500ドル程度のプレスティージ玩具もラインアップするそう。


FAOシュワルツを買収してこれからどうするのかと思っていたのですが、なるほどこういう手法があるのかと。


歳末限定ですが、ベビーザラス店内にトイザラス売場を作るプログラムを実施するという話はエントリーしました。
年末年始のみ営業するポップアップストアを開発

今回はFAOシュワルツをトイザラス店内に作る。
ブランド間のシナジー効果を高める、と言えば良いのでしょうか。

ただFAOシュワルツのブランド価値が希釈されるリスクは相当高い。
トイザラスに買いに来る消費者層がFAOシュワルツといったい合致するのかという疑問もある。まあつまり、売れないんじゃないかということですね。


いずれにしましてもトイザラスの動きが活発化してきて、復活を感じることは確かです。

鈴木敏仁 (02:37)


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2009年10月30日
[ウォルマート] 小型フォーマット強化をコミット

先週のカンファレンスで小型フォーマット強化へコミットしたようです。報じているのはPlanetRetail、CEOのマイケル・デュークのコメントを引いているのですが、それよると'新たな革新的なフォーマットを導入する'となっていて、それが既存のネイバーフッドマーケットやマーケットサイドをバージョンアップしたものなのか、またはまったく別のフォーマットの投入を意味しているのかは、今のところ不明です。

先週、ベントンビルの隣町のロジャーズのネイバーフッドマーケットを見ました。オープンしたばかりの新プロトタイプなのですが、ごく簡単に言えばフレッシュをかなり強化していて、従来のコストコントールを重視したフォーマットと一線を画していました。
正直言うと、なるほどこうするのかと、ちょっと驚いた。

たぶん大都市圏への参入を考えてのことなのでしょう。


別フォーマットとしては、ヒスパニック向けのスーパーメルカドがうまくいっているので増やすプランがあることを、カストロ・ライトが明言してます。

それとデジタルメディアへのコミットもコメントしていて、来週中にFacebookでイニシアチブを立ち上げる模様。'デジタルでの存在はこれからかなり大きくなる'と言ってるのですが、これはこの5年ぐらい継続している家電/エンターテイメント強化と連動しているように思います。


我が国の大手チェーンストアは食品と衣料の呪縛から解き放たれることができないでいるように感じているのですが、一方ウォルマートはここ数年家電が最重要だとしていて、対照的だなとずっと思ってます。


<追記>
本日より再び出張で、いまはカナダのトロントにいます。カナダの流通は人口が少ないので小売企業のバラエティは限定されていますが、アメリカやヨーロッパとはまた違う小売企業が存在して非常におもしろいんです。
ちなみに今回の目的はショッパーズ・ドラッグ・マートです。
これからまたしばらくアップデートのリズムが崩れますがご容赦ください。

鈴木敏仁 (06:05)


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2009年10月28日
[CVSケアマーク] エコバッグに新たなプログラムを導入

レジ袋を持参するエコバッグがアメリカでも少しずつ普及しているのですが、お客に対するインセンティブは基本的に割引です。エコバッグを使用すると5セント割り引いてくれる企業が多い。
このインセンティブにドラッグストアのCVSが異なるアプローチのプログラムを導入しました。

お客はまずGreen Bag Tagと呼ばれる葉っぱのカタチをした小さなタグを99セントで購入する。これをエコバッグにつけておいて、買い物をするたびにスキャンしてもらう。4回スキャンすると1ドルのExtra Care Buckクーポンがもらえる。このExtra Care Buckはロイヤルティマーケティングによるカードプログラムで発行されるクーポンで、カード会員になってないともらうことができません。


さてこのプログラム、ロイヤルティマーケティングに連動させているという点で非常にユニークで興味深い。これを頻繁に利用している人は環境意識が高いことは明白となりますから、環境をキーワードとしたプロモーションをピンポイントで打つことができる。
というようないろいろな広がりを感じることができます。

でも、じゃあお客がこのタグをわざわざ購入し買い物のたびに使うのかという話は別問題。とりわけドラッグの買い物は、ふっと思い出して買いに行くような衝動的な行動が多いと思うのですが、そのときにこのタグがついたエコバッグをいつも持っていけるとは限らない。

たぶんタグを財布の中にでも保管しておいて、どんなバッグを使ってもOKなようにしておけばいんでしょうけどね。

うまく行くのかどうか結果が楽しみですね、これは。

鈴木敏仁 (12:42)


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2009年10月27日
[ウォルマート] ウィークリーの値下げ販促プログラムを開始

先週の水曜日、投資家カンファレンスの初日におそらく合わせてのことだと思うのですが、新しいプロモーションを始めました。
ウィークリーで商品を変えて値下げを実施する販促プログラムです。期間は年末まで。

選択商品の数は少なくて、先週公的に発表されていたのは、牛ひき肉(精肉)、バナナ(青果)、ビタミンC(サプリメント)、Bakugan Traps(玩具)、ボードゲーム(玩具)、口紅(ビューティケア)、6つだけです。


こういう作業コストが上がることはやらないのがウォルマートの基本的な企業ポリシーですね。
ですからまあ、哲学の根幹に関わる販促プログラムではあるわけです。

今の時期、お客のアテンションを引くためにはやらざるを得ないというわけですが、これが本当にウォルマートにとって良いことなのかどうかは、結果を見ないと分からないところではあります。


ちなみにカンファレンスでは、来年の設備投資など戦略的な発表はいろいろありましたが、戦術的には言及されなかったようです。例えば小型店舗に対する注力という表現はあるのですが、ネイバーフッドマーケットやマーケットサイドをこれからどうするのかという具体的なところには踏み込んでいませんでした。

鈴木敏仁 (12:19)


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2009年10月26日
[プライベートブランド] 作業効率化の小さなヒント

昨日長期出張より戻りました。
先週後半はウォルマートニュースが一杯出てきましたが、もうあちこちで報道されてますからここではちょっとおきまして、ちょっと視点を変えまして、研修で私がどんな話をしているのかということに少しだけ触れようかと思います。

まずは、いい題材を動画に撮ったので、ビジュアルにお見せします。

店舗はファミリーダラー、1つ目と2つ目がプライベートブランド(PB)、3つ目と4つ目はナショナルブランド(NB)、5つ目は再びPBです。
両面をお見せしていますが、このうち、1つ目と2つ目(PB)、3つ目(NB)、5つ目(PB)は両方とも同じデザインですね。

なぜだか分かりますか?

前面を前に合わせるフェースアップという作業を軽減するためです。

つまり、PBを開発する時に、パッケージに印刷しなければならないデータに余裕がある場合、可能な限り同じデザインを両面に印刷し、店頭作業を軽減するということを考えているというわけです。

これによって、一箱について1秒間の作業が軽減される。
店員一人による一回の時間短縮は小さいが、これが積み重なり、そしてチェーンストア全体になると膨大な作業改善につながる。

そしてこういう小さい作業軽減の積み重ねが、日米の小売業界の生産性の違いにつながっているのだと私は考えています。
つまりアメリカのチェーンストアとはこういう思想があらゆるすべての業務の底辺に流れていて、その結果が日本よりも高い生産性として表出しているのだと言うことです。


ちなみにこのデザインは、ウォルマートやトレーダージョーズなどPBシリアルに導入している企業が多くいのですが、フレッシュ&イージーやファミリーダラーなどけっこういろんな商品を両面デザインとしている企業も存在します。

また今回はNBにも両面同じ印刷商品がありましたが、これはおそらくこの業態のために開発されている商品だからで、通常NBはこういうことはしません。

こういう話を私はセミナーでしています。

なおご参考までに、今回のセミナーでゲストスピーカーとしてお話しを伺ったのは、以下のような方々と内容でした。
・ウォルグリーンの前ビューティケア担当役員から、ウォルグリーンのビューティケア戦略について。
・元ウォルマートの幹部で、現在某メーカーの役員から、PDQの作り方とウォルマートの新戦略について。
・元某大手メーカーのブランドマネジャー、元3PMD企業社長で、現在メーカーの流通戦略コンサルタントの方から、メーカーの流通戦略について。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (11:16)


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2009年10月22日
[スーパーバリュ] セブアロットの出店を強化、5年で2倍に

スーパーバリュが傘下のセブアロットを、これから5年間で2倍の2,400店舗に増やす予定であることを明らかにしました。WSJ紙がCEOクレイグ・ハーカートのコメントとして報じています。

ハーカートはセブアロットをunderperforming grocer's discount chain、と表現していて、ここからセブアロットの調子が悪いことが伺えます。
私はこのフォーマットに注目しているのですが、スーパーバリュは傘下のチェーンの業績をまったく公開しておらず、セブアロットがどうなのか全く分からない状況です。ただこの数年まったく店舗数が増えていないので、おそらく調子が悪いのではないかと推測していました。

セブアロットは、アルディやダラーゼネラルと本質が同じところにある業態で、景気が悪化したこの経済環境下において業績は良くなければならない。これが良くないということは、オペレーション上に問題を抱えているのだろうということがわかります。

私の仮説は、フード4レスと同じ落とし穴に落ちてしまったのではないかなと。最低所得層エリアにのみ出店する戦略を取っているのですが、これが店舗イメージを悪くしてしまっているように感じるんですね。

今後どう出店して行くのか、注目したいと思います。


<追記>
ウォルマートがアナリスト向けのカンファレンスを開催しています。昨日新たな値下げ戦略の発表があったのですが、今日もカンファレンスは続いており、すべて終わったら資料をまとめてエントリーしたいと思っています。

昨日、ベントンビルにて、プロジェクトインパクトで改装されたばかりの本社前スーパーセンターと、ネイバーフッドマーケットの新プロトタイプを見てきました。非常に大きな変化があり、なるほどこうきたかとちょっと驚きました。
これから考えをまとめるつもりですが、これについてはチェーンストアエイジ誌の年末特集で書こうと思っています。

今日は雨のベントンビルからニューヨークに移動してきました。

鈴木敏仁 (02:11)


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2009年10月20日
[ウォルマート] 小型フォーマットへ注力か?

ウォルマートがこれから小型フォーマットへ注力しはじめるという記事をファイナンシャルタイムズ紙が報じました。
ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスといった人口が密集した大都市圏での展開を視野において、これからの成長エンジンにするとしています。

記事によるとネイバーフッドマーケット専用の組織を作り、店舗運営やバイヤー集め始めているそうです。

ただ新聞が報じたことなので100%確実という話ではありません。今週後半にウォルマートは投資家向けのカンファレンスを開催するそうで、そこでこの件についてのアナウンスがあるかもしれません。


ネイバーフッドマーケットは1998年に開発されたフォーマットですが、10年が経過した現在いまだ150店舗に過ぎません。ラスベガス、フェニックス、ダラス商圏といった限定商圏のみでの展開で、それ以外の地域ではほとんど増加していません。

増やしていない理由はROIの高いスーパーセンターへリソースを集中するためということになっているのですが、繁盛モデルになっていないことも理由の一つでしょう。店舗のアソートやプライシングがスーパーセンターを援用したに過ぎなくてスーパーマーケットとしてのおもしろさをいまだに作れていないのですが、結局リソースをこちらに振り向けていないため進化できないでいるのだと思っています。

ただし売り上げが低そうな店舗では店員が非常に少なく、アソートメントや陳列方法など現場をざっと見る限り、低売上高でも利益が出せるよう作業コストのかからないオペレーション構造を持っているのではないかと私は推測しています。

もともとスーパーセンターの成長の限界を見越して開発されたものなのですが、ようやく頭打ちに現実感が出てきたため、本腰を入れ始めようということなのでしょう。
10年越しで別フォーマットを強化し始めるというのも、ウォルマートならではという感じはしますね。

ちなみにネイバーフッドマーケット1号店のオープニングセレモニーに私は参加しまして、当時の経営陣のデイビッド・グラスやトム・コグリンのスピーチを聞いたものです。あれからもう10年が経ったのかと軽い感慨がこみあげてきました。


本日はそのベントンビルに来ています。
明日はProject Impactのモデル店舗を見に行く予定です。

鈴木敏仁 (02:38)


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2009年10月19日
[トイザラス] 今年の玩具の4つのトレンド

トイザラスが歳末玩具商戦の4つのトレンドというものを発表しました。

[Retro Rewind]
昔の流行の戻りで、オリジナルのままか、またはアップデートされたバージョンの2つがある。例えばTickle Me ELmoなど。

[Designed By Me]
DIY志向の玩具。オリジナリティとイマジネーションを刺激する。

[Tiny Treasures, Teeney Prices]
小さな玩具。

[Investing in the Future]
80ドル以上の学習型の玩具。


こういうテーマを作るのはマーチャンダイジングの参考になって分かりやすくていいのですが、あえて発表するという意図は消費者の注意をここに持ってこようとしているのかなどと勘ぐってしまいますよね。


<追記>
昨日より大手メーカーさんの研修コーディネートで10日間の出張中で、いまシカゴにいます。今日は、ウォルグリーン商品部のビューティケア担当役員をつい最近やめられた方を招いて、セミナーを実施、きわめて有益なお話を伺うことができました。
明日はベントンビルに移動します。

鈴木敏仁 (03:00)


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2009年10月17日
[ウォルマート] ネットでアマゾンと価格勝負

10/16付けのウォールストリートジャーナル誌が、ウォルマートとアマゾンの価格マッチングについて記事にしています。

10/15にウォルマートが発刊前だけど有名な書籍10冊を予約してくれた人に対して、価格を10ドルに値下げするプロモーションを開始。

これに対してアマゾンがすぐに価格マッチさせ、同じ本を10ドルに値下げ。

ウォルマートはすぐに反応し、翌日の朝までに9ドルに落とすと発表。

これにアマゾンも対応して9ドルに値下げ。

そして10/16の午後の時点では、ウォルマートはすべて8.99ドルとしていて、アマゾンよりも1セント安く売っています。


定価が22~35ドルというハードカバーで、完全に赤字販売、ロスリーダーです。
この新刊本をロスリーダーにすると言う売り方は、流通が再販制度で守られている日本ではあり得ないことです。


ウォルマートはネット販売に本腰を入れてますね。
アマゾンと戦おうとしている。


アマゾンは当初ネット業界のウォルマートになると言っていたのですが、もう越えてしまったように思います。これに対してウォルマートが真剣に勝負を仕掛け始めた。

ウォルマートがネット販売に注力し始めた理由は数日前に書いたとおり、プロジェクトインパクトで店頭アソートメントを絞っている分をネットで補完しようとしているのです。

鈴木敏仁 (05:53)


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2009年10月15日
[ウォルマート] カルフールのアジアと南米事業に買収提案

ウォルマートがカルフールのアジアと南米の事業に対して買収提案をしたが、提案価格が安かったためカルフールが断ったという記事を、フランスの経済誌がブログでエントリーしたようです。両社ともにコメントしていないので確証はありません。

一方、カルフールが中国から撤退するという噂が流れていて、カルフール中国の広報が中国のメディアに否定するコメントをしているようです。店舗数と売上高でウォルマートとRT-Martに抜かれたことが噂に拍車をかけている。


この2つ、ほぼ同時にニュースになっていて、カルフールが海外事業に対して何らかのアクションを起こしていることは確かなような気がしますね。

1月にCEOがネスレから来た経営者にバトンタッチされ、以来かなり大胆な施策を打っているようで上半期は赤字だった模様。こういう場合、早期に結果を出さないとまずいですから、大きな戦略的転換がなされる可能性が高まります。


しかし、もり仮にウォルマートが買収するとなるとグローバル流通の図式がまた大きく変わることになり、そんなわけでこのニュースに目が止まってしまったのでした。

鈴木敏仁 (02:47)


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2009年10月14日
[ウェッグマンズ] インストアのフルサービスレストランをオープン

ウェッグマンズがインストアレストランをオープンしました。ペンシルバニア州で開業した132,000sqf(約3,700坪)の新店で、名称はザ・パブ、あの有名な総菜エリアのマーケットカフェに隣接させてるようです。
席数は300、名称から分かるようにアイリッシュバーをイメージしていて、24席のバーカウンターもあるとのこと。オープンキッチンでシェフの料理を見ながら食することのできる本格的なレストランです。

お客の反応によっては今後のプロトタイプにする可能性があることを示唆しています。


ウェッグマンズはもともとレストランを持ってまして、あのマーケットカフェの完成度を考えると、レストランの併設は当然の成り行きという感じがしますよね。

紙商品の山積みをしながら、つまりディスカウント型の販売もしながら、パリのマルシェを意識した総菜売場を併設させ、さらに本格的なレストランも導入してしまうのですから、ウェッグマンズという企業が作るフォーマットはすさまじい。
日本のスーパーマーケット企業にはまず真似のできないビジネスモデルではないかと思っています。


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鈴木敏仁 (03:19)


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2009年10月13日
[ウォルマート] ネット販売にヘルス&ビューティケアを投入

ウォルマートがヘルス&ビューティケア商品と消耗雑貨の一部をネット販売に投入しました。

ネットを見ると中分類は、ビューティ、ダイエット&ニュートリション、ホームメディカル(介護用品)、インファント&チャイルドケア(おむつ等のベビー用品)、マッサージ&スパ、メディスン・キャビネット(薬)、パーソナルケア、ファーマシー(調剤)、ビタミン&ハーブ、となっていて、必要とされる分野はほぼすべて網羅されています。

とうとうここまで来たのか、という印象を持ちました。
およそ10年近く前にネット販売に参入、ネット向きとされている家電やスポーツ用品から参入し、一方単価と荒利益が低いHBCやグローサリーは避けてきたのですが、とうとうHBCを扱うまでに至ったというわけです。
ふと気づいたのですが、ベータ版と称してすでに食品も取り扱ってまして、これで主要な部門はすべてカバーしたということになります。ただしこの食品、宅配はしておらず、ネットで注文して店舗で受け取るSite to Store扱いということになるようです。

またすでにエントリーしましたとおり、マーケットプレイスで外部ベンダーの商品も扱い始めてますから、取り扱い範囲は極めて広範囲になりました。


ウォルマートは明らかにネット販売を強化しているのですが、理由の一つは店頭でのアソートメントの削減にあります。リアルで減った分をバーチャルで補完する、という戦略であるわけです。

ところで、先週末から昨日にかけて、東海岸まで足を伸ばして出張し、ウォルマート関係者に取材をしてきました。チェーンストア誌での執筆用でして細かいことは書けませんが、やはり実際に人に会って得る情報は貴重だなとあらためて実感しました。

鈴木敏仁 (12:50)


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2009年10月10日
[ファミリーダラー] 2009年度も増収増益で堅調を持続

ファミリーダラーファミリーダラーが第4四半期の業績と合わせて2009年度の決算を発表しました。決算期が8月なので年初を決算としている大多数の企業と数値にタイムラグがあります。
ちなみに8月決算としている大手企業は他に、コストコとウォルグリーンがあります。

売上高は74億ドルで前年比6%増、当期利益高は2億9,130万ドルで前年比25%増、既存店成長率は4%増でした。

ファミリーダラーの昨年度の決算は、売上高6.9%増、当期利益高24.5%増と好調だったのですが、既存店が0.9%増で、競合するダラーゼネラルの9.0%増と比べるかなり見劣りしていました。

この業態はいま全体として好調でして、この0.9%という数値は弱いなあと感じていて、実は今回の決算に注目していたんです。4%増ということで、ファミリーダラーにもやはりお客が来ているなということを確認できました。

来店頻度と客単価が増え、在庫管理も好調で、従業員の離職率も改善されている、とCEOのハワード・レビンはコメントしています。来店頻度は小売業としては最も重要なバロメーターですから、好調さを感じ取ることができます。


ちなみに景気が悪くなって他で職が見つかりづらいため、離職率はどこも改善されてるようですね。日本でも同じ現象が出ていると聞いています。

鈴木敏仁 (10:08)


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2009年10月 9日
[ウォルマート] DVD売場を縮小?

ウォルマートが売れ筋DVDを陳列するディスプレーを撤去する予定であるという記事を、今週初頭ウォールストリートジャーナル誌が報じました。
記事の文面がクリアでないため、どの程度を、そして何を、どう縮小するのか、といったことがよく分かりません。
またウォルマートがコメントしているわけではないので、真偽は定かではなく、実際に売場を確認するまでは100%信じることはできません。

ただDVD市場について考えると、これはありえるだろうなというニュースです。


記事に掲載されている事実をいくつか。

◇ウォルマートは全米DVD売上高の3分の1を占めている。
◇今年の上半期、DVD市場は前年比13.5%減の54億ドルとなった。
◇同じ時期に、DVDレンタルは8.3%伸びて34億ドルとなった。
◇デジタルダウンロード(アマゾンとアップル)は21%伸びて9億6,800万ドルとなった。


単純に、市場の減少に合わせて売場を縮小する、ということなのかもしれませんね。
ただ売場の拡縮って面倒ですからけっこう放置してしまいがちでして、もしそうならば、ウォルマートのアクションの早さは相変わらずということになります。

紙面では現在進行中のプロジェクト・インパクトの一環と書いてあったのですが、それもあるのでしょうが、現在の売上とこれからの予測と、これに合わせてしゅくしゅくと売場を変えているに過ぎないのかな、という気がしています。


アナリストのコメントが印象的でした。

「ウォルマートはもはやDVDとブルーレイが集客要素にならないと見なしていることを示唆している、と我々は考えている。」

目的来店性は確実に少しずつ弱くなってきているんでしょうね。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (10:54)


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2009年10月 8日
[フレッシュ&イージー] 今年も赤字予測、景気の回復に期待

テスコが中間決算(8月末)を発表しまして、その中でフレッシュ&イージーについて言及、今年の赤字予測が2億5,900万ドルであることを明らかにしました。

昨年度の赤字が2億ドルでしたので、これで累積は単純計算で4億5,900万ドルとなる勘定となります。

テスコCEOのリーヒーはこの発表の中で、「カリフォルニア、ネバダ、アリゾナの不況が長引いている中、フレッシュ&イージーは前進し続けていると思っている」と、ポジティブなコメントをしています。

またその後のメディアによる取材に対しては、「90年代のイギリスの景気後退時と一緒だ、あのときは北部に集中出店したが、ぜんぜんだめだった、だが景気が戻ったらすぐに業績は良くなった」と、イギリスでの経験に照らしています。

つまり、アメリカの景気が戻ればフレッシュ&イージーの業績も上がると踏んでいるわけですね。

フレッシュ&イージーは店内がどんどん変化しているのですが、その方向は賑わいを作ることにあります。当初かなり無機質だった店内もだいぶ変わりました。
装飾が増えたフレッシュ&イージー
このように冷蔵庫の上に装飾品を置きはじめたのは最近のことです。棚の上にも装飾が増えてます。


何回も書いていることですが、配送センターを作ることからこの企業の米国事業は始まっていて、店舗数がクリティカルマスを越えない限りどんなに頑張っても企業レベルでの黒字化は不可能なんです。
少なくとも300店舗ぐらいは必要だろうと思うので、いずれにしても採算に乗るのはまだまだ先のことではあります。


ちなみにイギリスの会計法や証券業界のコンプライアンスを私は知らないのですが、テスコのように子会社の赤字をきっちり報告するというのは、少なくともアメリカではあまりないです。
ウォルマートは海外事業について、国別に採算を明確にレポートしてません。スーパーバリュは別会社としているセブアロットについて売上高すら公表してません。

自発的にやっているとするならば、企業としての強さや自信に裏打ちされているわけで、テスコという企業の一端を垣間見るような思いがします。

鈴木敏仁 (11:14)


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2009年10月 7日
[バイロー] デレーズによる買収が決定、名称は消滅か

バイロー(BI-LO)はサウスカロライナに本拠を置くリージョナルベースのスーパーマーケットで、投資会社が資本を所有しつつ、今年の3月に破産法11条の適用を申請していったん倒産した企業です。店舗数は214。

倒産したときのエントリーです。
[バイロー] 連邦破産法11条を申請して倒産

これを、ベルギー資本のデレーズが買収することが決まりました。デレーズはフードライオンを主体として米国事業を展開している企業です。
買収後はフードライオンのシステムに組み入れるとしているので、店舗名も変えられる可能性が高いようです。
また、地方の有名小売企業が消えることになるのかもしれません。

ただしまだ合意書が交わされた段階に過ぎず、ディールがなくなる可能性は残っています。


バイローはもともとオランダ資本のアホールドUSA傘下で、2005年に投資企業のローンスターが6億6,000万ドルで買収したものです。今回のデレーズによる買収金額は4億2,500万ドルなので、ローンスターにとっては失敗案件となってしまいました。
まあ、投資企業はポートフォリオで儲けを考えますから、だからローンスターがダメというわけじゃあないんですけどね。


オランダの企業が持っていた米国事業が、アメリカの投資企業を介して、ベルギーの企業の手に移ったという点に私はおもしろみを感じてます。
良い悪いは別として、資本というものは本来こういうものなのです。

日本の小売業界でこういう事例が出てくるような時代は来るんでしょうかね・・・。

鈴木敏仁 (12:46)


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2009年10月 6日
【R2リンク】 ネットスーパーを利用したことはありますか?

現在R2リンクでアンケートを実施中です。

かなり普及してきた感のあるネットスーパーなのですが、果たしてどのぐらいの方達が利用しているのでしょうか。便利なようだけど・・・。


下記で投票をお願いします。
あなたはネットスーパーを利用をしたことがありますか?

締め切りは10月18日、結果は月刊マーチャンダイジング12月号に掲載されます。


まだR2リンクにご登録いただいてない方はぜひこの機会にご参加ください。
携帯からもアクセスできます!


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (03:30)


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2009年10月 6日
[ファーマシー] サービスレベルのランキング、トップはウェッグマンズ

JDパワーがファーマーシーのサービスレベルのランキングを発表しています。今年で3年目、対象は1万2,215人、チェーンドラッグ、マスマーチャンダイザー、スーパーマーケット、メールオーダーの4つの分野に分かれてます。
オリジナルはこちら。
The 2009 National Pharmacy Study

小売業界の3つについて主要な企業をセグメントごとに抜き出すと・・・。
(得点は1,000点満点)

【チェーンファーマシー】
ヘルスマート:864、メディスンショップ:857、平均点:798、CVS:798、ウォルグリーン:790

【マスマーチャンダイザー】
ターゲット:831、コストコ:818、サムズ:813、Kマート:809、平均点:801、ウォルマート:787

【スーパーマーケット】
ウェッグマンズ:865、ウィンディキシー:860、パブリックス:855、平均点:820


ウェッグマンズが専業のヘルスマートを抑えて得点で1位というのは特筆できると思います。
この企業、公称では調剤の売上高比率がなんと13%近いのですが、スーパーマーケットがなぜそれだけ高い数値をはじきだせるのか私にとっては研究対象の一つなんですね。
サービスレベルはその理由の一つなのでしょう。

ウォグリーンとCVSがセグメント内の平均以下で800点を切ってます。急速な出店がサービス品質を落としている可能性があるかもしれません。

ターゲットは3年連続で1位、この企業がファーマシーを開始したのはこの10年ぐらいのことなのですが、ファーマシーは強化分野となってまして、その結果が出ています。
また高得点を記録またウォルマートの点数が低いのは分かる気がするのですが、Kマートよりも低いのは問題でしょうね。

鈴木敏仁 (12:56)


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2009年10月 5日
[ウォルマート] 火蓋を切った歳末商戦、10ドル玩具を拡大

昨年ウォルマートは歳末に、10アイテムに限定して大幅値下げし10ドルで提供するプロモーションを実施しました。
10月に入り今年も同じプロモーションを始めたのですが、今年は100アイテムに拡大しているようです。

競合企業が同じ商品をウォルマート価格よりも安く売っていたら、価格マッチすることも表明しています。

昨年はバービーなどの売れ筋を40%程度値引いていました。こちらがその時の写真です。ウォルマートの玩具10ドル販促


7月から8月にかけての新学期セールでは70シートのノートを破格の一冊15セントで売って目玉にしていた企業ですから。1割や2割ではインパクトがないですから、たぶん今年もたぶん4割程度の値引きはやっていることでしょう。


まだ歳末なんて早いじゃないかと思う方も多いでしょうが、年末までもうすでに3ヶ月を切っています。ウォルマートのロールバックは3ヶ月間継続しますから、10月に始めるというのは特別早いというわけでもなく、彼らの通常の販促プロセスにのっとったものなのです。

ただ、値引率が大きい。


トイザラスがポップアップストアで勝負をかけてます。
シアーズも玩具売場を設置する。

玩具を中心として、歳末商戦の火ぶたが静かに切られました。


<追記>
モバイル用のインターフェースを用意しました。こちらのサイトでMovableTypeの簡単なカスタマイズ方法を見つけ、やったらできたものです。
crema design
黒野さん、ありがとうございました。

URLはこちら。
鈴木敏仁のRetailweb

ぜひご利用ください。

鈴木敏仁 (01:04)


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2009年10月 2日
[ギャップ] 創業者ドン・フィッシャーが死去

ギャップを創業したドン・フィッシャーが10月27日に癌で死去しました。81歳でした。

1969年に奥さんと小さな店をサンフランシスコにオープンしたのが創業、当時の流行語だったジェネレーションギャップから取り、また小売業のギャップを埋める、というような意味合いで店名をつけたのでした。場所は現在のサンフランシスコ州立大学のそばです。

最初はリーバイスを中心としたティーンを対象に絞ったフォーマットだったのですが、83年にアン・テーラーから移籍してきたミラード・ドレクスラーがマーチャンダイジングをオーバーホールしたのが大成長の足がかりとなったのでした。


興味深いことは、フィッシャーは不動産(つまり出店戦略)に強いがその他の分野については弱い人だったという点です。優秀な人を雇用して弱点を補おうとした人で、ドレクスラーもそれです。

ただドレクスラーとはかなりぶつかったようなんですね。後先顧みずどんどん出店しようとするフィッシャーとしょっちゅうぶつかって、結局ドレクスラーはギャップをやめることになります。いまはJクルーを経営してますね。

現在のギャップは店の作りすぎが足かせになっているわけで、そう言う意味ではドレクスラーの方が正しかったのかもしれない。


ひとつ、ずっと思っていることがありましてね。
アパレルという分野は、リーダーにマーチャンダイジングの深い知識が求められ、分からない限りうまく行かないビジネスなんじゃないかということです。リーダーのファッションに対するカンとか感性とか、そういうものが色濃く反映されない限り、総花的な何の特徴もないセレクトショップとなってしまう。

フィッシャーにはそういうものはなかったけど、ドレクスラーがその役を果たしたということなんですね。

アパレルビジネスの特性というものを考えると、ギャップはある意味ユニークな存在であるように思います。


求心力としての創業者がいなくなり、これからギャップはどうなるのでしょうかね。
リバイバルするのかどうか、興味深いところです。


トゥイッターR2Link

鈴木敏仁 (12:37)


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2009年10月 1日
[トイザラス] 歳末商戦にむけて3万5000人を雇用

トイザラスが需要が増える歳末に向けて今年も3万5,000人を雇用する予定であることを発表しました。昨年、一昨年も同じ雇用数だったそう
この時期にあえて雇用数を発表する意味は、見込みは悪くないよということを示唆しようとしているのかもしれません。

トイザラスのホリデーエキスプレスさて先週の視察中、ダラスのミルズで歳末専用に開発したポップアップストアを発見しました。
先月記事をエントリーしています。
[トイザラス] 年末年始のみ営業するポップアップストアを開発

一時的に雇用される多くの人はこのエキスプレスで働くことになるのでしょう。


店内の造作は当然シンプルで、例えば壁面にオリジナルのデザインをペイントするというようなこともなく、床面に直接商品を置いて島陳列を作るなど手もあまりかけておらず、すぐに撤退することを前提にした店作りでした。
まだ時期ではないため店内はがらがら、店員が二人いたのですが、一人は入り口で玩具のデモンストレーションをしてお客にアピールしていました。

モール内に玩具専門店チェーンがいなくなってしまった今、このテンポラリーなポップアップストアはいい線行くのかもしれません。

鈴木敏仁 (10:34)


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