2006年4月19日
ホールフーズ、自然エネルギー、そしてブランディング

少々旧聞に属しますが、ホールフーズが企業として使用する電力すべてを風力発電に切り替えることを発表しています(1月10日)
これによって同社は、自然エネルギーを使用する最大の北米企業となるそうです。

ちなみに自然エネルギーの購入額によるランクがありまして、上から順に;ホールフーズ、ジョンソン&ジョンソン、スターバックス、セイフウェイ、HSBCノースアメリカ、AMD、ホワイトウェーブ・フーズ、ステープルズ、モホークファインペーパー、タワーカンパニー、となっています。
リテーラーは4社、CPGメーカーが2社、外食1社。
うがった見方ですが、消費者に直結するビジネスは、こういうイニシアチブを企業イメージの観点で利用しがちなのかもしれません。

ホールフーズの人気はブランディングの勝利という記事を以前載せました。
ではブランディングにどういう手法を取っているのか。

この分野では、小売業界人たちが従来使っている宣伝手法は通用しません。
お客はすぐれて知的な満足度を得るために、ホールフーズで買い物をしている。
このお客に対して、テレビやチラシなどの伝統的なメディアは通用しないでしょう・
チラシに、「わが企業は環境に貢献してます」なんて書いたところで、説得力はまったくない。

全米最大の自然エネルギー使用企業となる、という行為そのものが非常に具体的な宣伝活動となっているわけです。

ちなみにホールフーズは、もともとチラシなど伝統的なメディアはいっさい使いません。値下げ販促もしませんし、ましてやロイヤルティマーケティングなんてまったく必要としてない。
つまりホールフーズもウォルマート同様EDLPなんです。

これで、全米規模にまで成長した。

要する、伝統的なスーパーマーケット戦略を土台としていないのです。
ホールフーズを視察する流通人も多いと思うのですが、粋な店舗を表面だけ見て感心する前に、企業運営の土台から違うのだということに思いをいたすべなのではないでしょうか。

鈴木敏仁 (04:17)

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