2006年8月 6日
メトロの成否は?

私はヨーロッパの事情に詳しくなくて、メトロがウォルマートのドイツ店舗を買収した理由とか、メトロの置かれたポジションなどをあまり理解していなかったのですが、この件につき興味深い記事がWSJ(8/01付)紙に掲載されています。

メトロは複数のフォーマットを持っていて、キャッシュ&キャリー事業は調子がいいが、ハイパーマーケット事業(RealとExtra)は業績が悪いのだそうです。だから、買収するのはウォルマート側だと周囲は考えていて、今回のディールは皆を驚かせた、というわけです。

メトロの意図は、規模を大きくすることによって、物流や取引を強化したい、ということなんですね。しかし、ドイツの専門家の意見はかなり懐疑的で、あまり効果はないんじゃないかという見方が多いようです。

私はウォルマートが失敗した直接的な理由はアルディだと書きました。要はメトロのハイパーも苦戦しているわけで、それだけアルディがドイツでは強いということです。
ウォルマートもメトロも苦戦している。ウォルマート撤退の理由は、ウォルマート固有の理由というよりも、アルディなんだ、と考えたほうがよさそうです。

例えばこのままメトロがハイパーをてこ入れできず、ハイパー事業をすべて売却、なんてことが今後あるかもしれない。そのときに、ウォルマートが手を上げたりする、なんてシナリオをふと思ったりしてしまいました。
アルディが強い限り、あり得ないかな(笑)

実は先週一週間、某大手メーカーさんの米国研修にコーディネーターとして参加したのですが、欧州に詳しいコンサルタントの矢矧さんが同行され、実に興味深い議論をさせてもらいました。
流通業はグローバルに理解していかないと、やはり片手落ちなのだということを実感しました。
欧州に片足を置いてみていろいろ考えたことを、少しずつアップしたいと思ってます。

鈴木敏仁 (07:45)
ペプシネックス



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