2006年11月 6日
ユニリーバのYouTube広告でウェッブ2.0の本質を知る

ユニリーバがYouTubenにダブのプロモーションビデオを掲載したのですが、170万人が見て、テレビのバラエティ番組などでも取り上げられ、大きな成果をあげたことをAdAgeが報じました。
アメリカ最大のイベントとも言われるスーパーボウルに広告を出す費用対効果と、今回の低コスト広告を比較すると、スーパーボウルを上回るROIをはじき出したと見積もられています。

キャンペーン名は"Campaign for Real Beauty"、ビデオのタイトルは "Dove Evolution"、です。

私がここで取り上げた理由は、これがウェッブ2.0時代の新しいパワーであることを、本サイトを購読していただいている流通人にも感じていただきたいからです。YouTubeって何なのか分からない人も多いと思うのですが、このユニリーバの成功例を見れば、流通人にも即座に分かっていただけることでしょう。
まずはとりあえず上記リンクでアクセスしていただき、どんなビデオなのかを見てください。

ブログは文章と写真による情報発信双方向コミュニケーションツールですが、YouTubeは映像による情報発信双方向コミュニケーションツールです。発信する情報を映像に置き換えるとYouTubeになるというわけですが、上手に作ると文章を写真を超えるものとなる。これを"Dove Evolution"は実践してみせたわけです。

このビデオクリップ(つまり情報)を見て、「ふ縲怩vと感じた人が100万人以上いた。この100万人は旧メディアによって「見せられた」100万人ではなくて、自分から「見た」100万人であることに大きな意義があります。つまり民衆によって膾炙されあぶりだされてきた情報であり、一方的に与えられた情報ではない。

そしてこの100万の「ふ縲怩vを作り上げるために大金を投じる旧メディアのビジネスモデルが、ウェッブ2.0によってガラガラと壊れつつあることを感じなければなりません。

今回の成功例は、表面的にはメーカーによる新しい時代の広告手法ということになりますが、本質的にはこれがウェッブ2.0のパワーと理解して欲しい。
小売業界でたとえるならば、「あの店ダメだね」とミクシーで書かれたら、それがネット上で一気に広まってしまうことがあり得る、というような説明なら分かりやすいでしょうか。もちろん逆もあり得る。
消費者が新しい評価システムを手にしたようなものです。

梅田望夫さんの言葉を借りると、ネットという「向こう側」で大きな革新が起きています。このことを、ユニリーバの成功例で流通業人もぜひ理解してください。

鈴木敏仁 (05:54)
ペプシネックス



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