2006年12月 6日
Trans Fat(トランス脂肪酸)と世論と規制

レストランの料理に含まれるトランス脂肪酸を規制する法案がニューヨーク市で通りました。
揚げ物については来年の7月までに一回にサーブされるメニューに含まれるトランス脂肪酸の量を0.5グラム以下とし、その他の一般メニューについては08年の7月までに同じく0.5グラム以下としなければなりません。

トランス脂肪酸をウィキペディアで調べると・・・
「構造中の二重結合の一部がトランス型になった不飽和脂肪酸。多量に摂取するとアルツハイマーやアトピー性皮膚炎などの現代病の原因になるといわれ、使用を規制する国も多い」

これを含む代表的な食品がマーガリンで、ファストフードでもコストや食感から使うことが多い、とされてます。

この規制が業界に与える影響は小さいものではありません。簡単に転換できるというものでもありませんから。もちろん業界は反対のスタンスです。APに配信されたニュースを読む限り、規制をくつがえそうとする動きもあるようですし、このNYの規制がベンチマークとなって全米に波及するという見方もあるようですし、かなり流動的と言えそうです。

ただウェンディズやバーガーキングなどトレンドを事前に読んで、規制される前にトランス脂肪酸を使わないレシピを作る企業はすでに存在します。
またメーカーのユニリーバはトランス脂肪酸を使わないマーガリンを導入することを発表しています。
大きなトレンドは規制に向かっている、とみていいかもしれません。

このトランス脂肪酸、日本ではほぼ問題として表面化してません。
一方アメリカでは、BSEが問題として表面化していない。

これはつまり、こういった類の問題は世論が左右するものなのだということの証左なんですね。一方の国では問題となり、一方の国では問題とはならない。

いったい何が本当に安全なのか。
日本とアメリカの両方を見比べると、こと食品に関しては、本当に安全な国など無いなと思う今日この頃です。

鈴木敏仁 (03:56)
ペプシネックス



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