ウォルグリーンがロングス買収に名乗りを上げました。
CVSが買収プランを発表したのが8/13、これに対抗してのカウンターオファーということになります。
[CVS] ロングスを買収
オファー価格は一株あたり75ドルで、予定買収総額は引き受ける負債も含めて30億ドル。この一株当たりの価格はCVSによる71.50ドルよりも3.50ドルのプレミアムがついています。
資料を読むに、ロングス買収には最初からウォルグリーンが絡んでいたようです、当初はウォルグリーンが70ドルで提案し、これがロングス側に却下され、CVSからのオファーを受け入れた、といういきさつがあった模様。知りませんでした。
ところがロングスの大株主となっている投資企業二社が、ロングスが持っている資産をきっちり精査していないとしてCVSへの株の売却を拒絶、これがこの二日間のことで、直後にウォルグリーンがカウンターオファーを入れたという流れです。
最近届いたドラッグストア業界の業界誌には、CVSによってロングスが買収されるという事実を前提にすでに記事がかかれてましたから、このことはあまり知られていなかったようです。
今後の行方云々のことはとりあえずここではおき、驚いたのは店舗買収にはほとんど興味を示してこなかったウォルグリーンが買収に乗り出してきたということです。それほどロングスが欲しいわけですね。とくにハワイとサンフランシスコが魅力的なんだろうと思います。
ウォルグリーンCEOのジェフ・レインさんにお会いしたことがありますが、白衣でも着て調剤カウンターの向こう側に行けば薬剤師としてすぐに溶け込んでしまいそうな、とても柔和で知的な方でした。この人が、ここ数年の積極的な買収戦略を指揮しているわけですから、人は見かけでは判断できないですね。
もう一つ考えてしまったのは、これほど魅力的な商圏を持ちながら、けっきょく自力で浮上できなかったロングスという企業についてです。小売にとって立地は何者にも勝る武器ですが、結局それを生かす人がいなければ企業は衰退してしまうんだということを実証しているように思います。
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