ボーダーズ株式の37.3%を持つウィリアム・アックマンがバーンズ&ノーブルに買収提案していることがわかりました。
総額は9億6,000万ドル、先週週時点でのバーンズ&ノーブル株価の20%プレミアムで、しかもすべて現金で用意するそう。
現在バーンズ&ノーブルは資本買収に興味を持つグループと話し合いを続けていて、アックマンはそこに食い込もうとしているわけです。
アックマンがボーダーズに出資したのは2008年、ボーダーズの業績が悪化して売却を検討したときのことで、アックマンの出資によって売却話がなくなった経緯があります。
そのときには、バーンズ&ノーブルが買うのではないかという憶測が流れたものです。
もし合併が成立すると、書籍のディスカウントチェーンは1社となってしまいます。
リアルではウォルマートやターゲットらと競合し、ネットはというとグーグルも参入するなどこちらもどんどん競合が激しくなっていて、リアルな専門チェーンが2社も共存できなくなっているのが実情。
そういう視点ではこのディールはありなんですが、でも弱ったボーダーズを買うことでバーンズ&ノーブルがさらに痛んでしまう可能性もありますからねえ。
ちなみに今回の提案、あのロン・バークル当然もからんでいるようで、なかなか奥が深い。
リッジオ、アックマン、バークルという、三者の思惑が絡んで、どこを落としどころとするのか。
なかなか興味深い展開となってきました。
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