2013年1月17日
[ウォルマート] アメリカ製商品の調達に500億ドルを投入

ウォルマートのビル・サイモンがNRF(全米小売業連盟)のコンベンションでスピーチしまして、新たな計画を二つ発表しました。
1つめがアメリカで作られた商品の調達に今後10年間で500億ドルを投じるプラン、2つめが今後5年間に10万人以上の退役軍人を雇用するプランです。

米国製商品の調達は、1985年に実施したバイアメリカンを彷彿としますねえ。記憶が定かではないのですが、当時はたしか米国製商品が十分に調達しきれず頓挫しましたように思います。

実はこの数年、アメリカの製造業には国内回帰の傾向が強いんですよね。人件費は安いかもしれないが、迅速に対応できない、為替の影響を受ける、といった他の要因によって海外調達のコストが決していつも安いとは限らないということが顕在化してきています。

おそらくこの業界のトレンドを前提としたプランなのではないかなと。
バイアメリカンの時とは環境が違うわけですね。
そういう潮流があるということを前提にして、「アメリカ経済のために、これからアメリカ製の商品を仕入れるぞ!」とぶちあげているわけですから、ある意味したたかです。

退役軍人のプランも同じ。
もともとアメリカは優秀なレイバーとして軍人を重視していて、各大手企業は毎年退役軍人を一定人数雇っています。
理由は、チームプレーをたたき込まれていること、後方支援部隊ではロジスティックスを現場で訓練されていること、等々をあげることができます。
ウォルマートも毎年雇用していますから、ここであえて公表するということに意図的なものを感じてしまうわけです。

うがった見方をすると、昨年から海外での収賄疑惑でメディアの俎上に上がることが多くイメージがダウンしているので、ここで回復を狙ったのかもしれないかなと。

個人的には素直に「すごいな!」と感嘆できないのですが、この仕事が長いためどうしても裏を読もうとする傾向がありまして、職業病みたいなものなので、そんな見方もあるのか程度に読み流してくださいませ。

鈴木敏仁 (08:49)

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