ビル・アックマンについては何回かここで書いているのでご存じの方も多いと思います。
英語でアクティビスト型の投資家、日本では"物言う投資家"とでも言えば良いのでしょうかね。
株価を上げるために、投資サイドとして経営サイドにいろいろ要求するタイプの機関投資家のことです。
このアックマンが、JCペニーのCEO探しが遅いとして取締役会にスピードアップを要求、これをネット上で公開したため、論議を呼んでます。
取締役会はこういう批判的な文書を公開することは非生産的で経営妨害行為だと非難。
またペニー暫定CEOのマイク・アルマンが外部取締役となっているスタバのCEOハワード・シュルツは、「アルマンは会社を救うために日夜努力している、こういう文章をリークすることは卑劣だ、アックマン自身がこういうやりかたで会社に大きな損害を与えているということは皮肉だ」と、痛烈なコメントをメディアにリリースしています。
英米流の株主資本主義のルールでは、取締役会は投資家の代理として経営(具体的には執行役員)をガバナンスする役割を担います。
アックマンは最大投資家であり取締役でありますから、直接ガバナンスできるわけですね。
このガバナンスとは要は経営の妥当性や効率性のチェックです。
CEO探しが遅く妥当ではないという意思表示は間違っていない。
ただこれを公開する必要があったのか、が論点となるわけです。
日本は内部監視型コーポレートガバナンスが主流ですから、取締役会と経営は一体で、取締役会が株主から受託して経営を監視するということがないですよね。
投資家も委託しているという意識が希薄なのか、ものを言わない。
その方が経営サイドとしては楽です。
だからアックマンのような人が出てくると、つぶしにかかる。
村上某が好例でした。
今回のアックマンの一連の活動は、日本ではほとんどあり得ないものだと思うので、面白いんじゃないかと思います。
2013年8月12日
[JCペニー] 投資家ビル・アックマンがJCペニーに対する要求文書を公開
鈴木敏仁 (03:46)
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