今日はイギリスのニュースを。
テスコのCEOフィリップ・クラークが辞任し、ユニリーバのパーソナルケア部門トップのデイビッド・ルイスが後任となる人事が発表されました。
ルイスの着任は10月で、それ以降来年の1月までクラークはアドバイザーとして残るとのこと。
社外からCEOを雇うのは最初のことだそうです。
クラークがテリー・リーヒーの後を継いだのは3年半前のことでした。
ちょうどこの頃からテスコの業績が悪化しはじめたのですが、たぶん分かっていて経営交替したんでしょうね。
自分の能力ではここまで、とリーヒーが見切りを付けて、将来を後任に託したということだと思います。
でもクラークはそれに応えることができなかった。
リーヒーの後任として荷が重すぎたと言うことなんでしょうかね。
興味深いのは、小売業界ではなくメーカーから経営者を持ってくる点。
ホームデポがGEから経営者を持ってきて失敗した事実を思い出してしまいます。
小売とメーカーはビジネスの基本的な部分がかなり異なるので、簡単ではないです。
よくアメリカ的な"経営のプロ"が日本にも必要、なんて言葉をよく聞きますが、そんな甘いもんじゃないです。
レイバーの横の移動が激しいアメリカでさえも、どこに行っても経営できちゃうような専門家なんて、ほとんどいません。
ちなみにリーヒーがテスコを去ってから、リーヒーを支えた経営層のほとんどがやめちゃっているそうなので、人材的にテスコはけっこう厳しい状況にあるようです。
2014年7月21日
[英テスコ] CEOのフィリップ・クラークが辞任、後任はメーカーから
鈴木敏仁 (02:17)
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