2014年10月 3日
[イーベイ] 決済サービスのペイパルをスピンオフ

イーベイが傘下にもつ決済サービスのペイパルをスピンオフすることを発表しました。
他社への売却ではなくて上場、来年中に手続きを終えるとしています。

ペイパルのスピンオフはかなり前から言われてきたことなのですが、CEOジョン・ドナヒューはずっと否定してきました。
突然考えを変えたのは投資家カール・アイカーンによるプレッシャーのようですが、当人はそうではなくて経営陣に判断だと否定はしています。
アイカーンは2.5%の株を所有していて機関投資家による所有株の比率では6位、4月の時点で1%だったので、買い増しながらプレッシャーをかけて、ドナヒューを落とした、というのが真相だろうと思います。

こういう場合のアクティビスト型投資家の思惑は、一つの企業が異なる二つの事業を管轄するよりも、分離してそれぞれが独自に事業に専念した方が効率が良いということですね。
それによって株価が上がる、または事業売却益を配当として手にする、といったことが機関投資家の出口となります。

イーベイそのものの売却を考えているのかもしれません。
ペイパルがない方が企業価値が判断しやすい。
アリババあたりに買わようとする、なんてことがあるのかもしれない。
そうすると、グーグルあたりが競合入札して、株価がつり上がって、アイカーンは万々歳、と。

長期的に見てこのスピンオフが正しいのか間違っているのかは、正直言って分かりません。
アマゾンが独自の決済サービスをはじめようとしてますし、グーグルはウォレット、アップルはアップルペイと、みな決済をやってますので、イーベイのみが分離することが戦略的に正しいのかどうかは不明。

ファミリーダラーの資本売却を促したのもアイカーンです。
戦略的に正しいのかどうかはおいて、たいした人だなとは思います。

鈴木敏仁 (02:03)

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